ISIS 20周年師範代リレー[第15期 塩田克博 編集バッカス一時代を築く]

2021/03/26(金)10:30
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2000年に産声をあげたネットの学校[イシス編集学校]は、2020年6月に20周年を迎えた。第45期の師範代までを、1期ずつ数珠つなぎにしながら、20年のクロニクルを紹介する。

◇◇◇

 

秋篠宮妃紀子さまが悠仁さまを出産された頃と時を同じくして、編集学校には中野由紀昌組長率いる九州支所「九天玄氣組」が発足しました。しかし、アツいのは支所のみならず。15[守]はその後もイシス史に名を連ねる列強が師範代として肩を並べました。[離]別当師範代まで担った塩田克博、土屋満郎はじめ、奇内花伝組二代目組長 赤松木の実、未だ最年長師範代の記録を破られていない倉部健治、花伝所の鬼師範として名を馳せた真武信一に、この人が花伝師範として立てば”名門道場”と呼ばれる清水伺名子、朱舜水研究に没入していった宮坂千穂など、15[守]で足腰を鍛えた編集猛者たちがイシスの一時代を築いていきました。

 

塩田師範代は教室名にも名付けられているように自ら”バッカス”と呼ぶ酒好きで迫村勝師範の飲み友達。その飲みっぷりは編集稽古においても引けを取らず、[破]師範、番匠時に物語編集術で5つの映画を丸飲みし、解読した講義資料は今も継承されており、[破]稽古を支え続けています。

◎師範代メッセージ◎


 

>あのときメッセージ>

キンの静香にハンカチは王子、安倍のソーリに堀江はタイホ。波瀾の15期開門。19教室には仲間への深い共感と一途に滾るライバル心が集まっていた。校長誕生日から始まった卒門カウントダウンは、「暖冬のままゴール」を迎えた。

 

>これからメッセージ>

編集という武器こそが時代を切り拓いていく方法です。これからも闘う編集学校であってほしい。

 

酔道恋道教室 塩田克博


 

●あの日!あの時!千夜千冊!●

〇石岡瑛子の一夜とともに15[守]は開幕した

1159夜:石岡瑛子『I DESIGN(私デザイン)』

... 2006年10月06日

◎宮崎三兄弟で除夜の鐘が鳴る。

1168夜:宮崎滔天『三十三年の夢』

... 2006年12月30日

⦿「方法の秘密」は幼なごころが知っている

1169夜:ヴァレリー・ラルボー『幼なごころ』

... 2007年01月05日

Designed by 穂積晴明

 

 

  • 後藤由加里

    編集的先達:石内都
    NARASIA、DONDENといったプロジェクト、イシスでは師範に感門司会と多岐に渡って活躍する編集プレイヤー。フレディー・マーキュリーを愛し、編集学校のグレタ・ガルボを目指す。倶楽部撮家として、ISIS編集学校Instagram(@isis_editschool)更新中!

コメント

1~3件/3件

川邊透

2025-06-30

エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
 
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
 
エディスト・アーカイブは、未知のお宝が無限に眠る別銀河。ワードさばきひとつでお宝候補をプレゼンしてくれる検索窓は、エディスト界の「どこでもドア」的存在ですね。

堀江純一

2025-06-28

ものづくりにからめて、最近刊行されたマンガ作品を一つご紹介。
山本棗『透鏡の先、きみが笑った』(秋田書店)
この作品の中で語られるのは眼鏡職人と音楽家。ともに制作(ボイエーシス)にかかわる人々だ。制作には技術(テクネ―)が伴う。それは自分との対話であると同時に、外部との対話でもある。
お客様はわがままだ。どんな矢が飛んでくるかわからない。ほんの小さな一言が大きな打撃になることもある。
深く傷ついた人の心を結果的に救ったのは、同じく技術に裏打ちされた信念を持つ者のみが発せられる言葉だった。たとえ分野は違えども、テクネ―に信を置く者だけが通じ合える世界があるのだ。

山田細香

2025-06-22

 小学校に入ってすぐにレゴを買ってもらい、ハマった。手持ちのブロックを色や形ごとに袋分けすることから始まり、形をイメージしながら袋に手を入れ、ガラガラかき回しながらパーツを選んで組み立てる。完成したら夕方4時からNHKで放送される世界各国の風景映像の前にかざし、クルクル方向を変えて眺めてから壊す。バラバラになった部品をまた分ける。この繰り返しが楽しくてたまらなかった。
 ブロックはグリッドが決まっているので繊細な表現をするのは難しい。だからイメージしたモノをまず略図化する必要がある。近くから遠くから眺めてみて、作りたい形のアウトラインを決める。これが上手くいかないと、「らしさ」は浮かび上がってこない。