中二病という言葉があるが、この前後数年間は、”生きづらい”タイプの人にとっては、本格的な試練が始まる時期だ。同時に、自分の中に眠る固有のセンサーが、いっきに拡張し、世界がキラキラと輝きを放ちはじめる時節でもある。阿部共実『月曜日の友達』は、そんなかけがえのない瞬間をとらえた一編。
林 愛
編集的先達:山田詠美。日本語教師として香港に滞在経験もあるエディストライター。いまは主婦として、1歳の娘を編集工学的に観察することが日課になっている。千離衆、未知奥連所属。
こころとARSの連鎖ー還生の会目前・近江ARSプロデューサー和泉佳奈子さんインタビュー
松岡校長が千夜千冊で「惚れている」と告白したのは、エミール・シオランと川崎和男のふたりだけ。その川崎和男さんが校長の最後の編集の現場である近江ARSで、仏教とデザインを語り結ぶ。 ■還生する仏教 舞台 […]
透き通っているのに底の見えない碧い湖みたいだ―30[守]の感門之盟ではじめて会った松岡正剛の瞳は、ユングの元型にいう「オールド・ワイズ・マン」そのものだった。幼いころに見た印象のままに「ポム爺さんみたい」と矢萩師範代と […]
スペインにも苗代がある。日本という方法がどんな航路を辿ってそこで息づいているのかー三陸の港から物語をはじめたい。 わたしが住んでいる町は、縄文時代の遺跡からもマグロの骨が出土する、日本一マグロ漁師の多い […]
東京を離れるまで、桜と言えばソメイヨシノだと思っていた。山桜に江戸彼岸桜、枝垂桜に八重桜、それぞれのうつくしさがあることは地方に住むようになって知った。小ぶりでかわいらしい熊谷桜もそのなかのひとつ。早咲きであることから […]
2011年の3月11日にはここにいなかった。けれど、東日本大震災の慰霊祭に参加するのは8回目になった。住んでいる神社の境内の慰霊碑の前に祭壇を設けて、亡くなった人にご神饌と呼ばれる食事を捧げ、祈る。午後2時46分が近づ […]
コメント
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2025-10-29
中二病という言葉があるが、この前後数年間は、”生きづらい”タイプの人にとっては、本格的な試練が始まる時期だ。同時に、自分の中に眠る固有のセンサーが、いっきに拡張し、世界がキラキラと輝きを放ちはじめる時節でもある。阿部共実『月曜日の友達』は、そんなかけがえのない瞬間をとらえた一編。
2025-10-28
松を食べ荒らす上に有毒なので徹底的に嫌われているマツカレハ。実は主に古い葉を食べ、地表に落とす糞が木の栄養になっている。「人間」にとっての大害虫も「地球」という舞台の上では愛おしい働き者に他ならない。
2025-10-20
先人の見立て力にひれ伏すしかないと思って来た「墨流し」。戯れに、Chatさんに「蝶のスミナガシを別の見立てで改名するにはどんな名前がいいですか?」と尋ねてみて、瞬時に現れた名答に打ち拉がれております。