東大阪に「イシスの知のトポス」あり。近畿大学ビブリオシアターで「近大INDEXプログラム」がはじまった。
お題開発には、吉村林頭の編集方針のもと、1名2題ずつ、川野師範、梅澤師範、金代将が超高速で携わった。テスト教室の師範代は、47[守]どんでんコマンド教室・中村慧太にお願いした。実は現役近大5年生!(1年は遊学ならぬ休学)の中村師範代は、大学卒業と同時に、母校の図書館スタッフと学生の計6名を指南した。
プログラムのアウトプットは「棚語り」である。65ある近大INDEXの棚から1つ、師範代が受講者にわり当てる。もちろん、お題はイシス式。自分の好奇心をヒダヒダにして1冊の本に入り、3冊の束で知をドンデン返しし、本棚と世界のウラハラを語る。
未入門の図書館スタッフSさんは、お題が出ると即回答を連打し、あっという間に教室をリードした。トムキンスに火星にマット・デイモンに、SF好きなわたしが溢れだした。
2022年度は、”本番”教室が動きだす。本プログラムが近大INDEX版の[守]なら、次は[破]や[離]の開発を目指したい。そのほか近大×イシスのプロジェクトが連打される(予定だ)が、これはその序章である。
新年度スタートの2022年4月1日(金)、編工研@豪徳寺では、年1度の全社キックオフがあった。松岡さんからは「イシスやEELでは、絶対少数のオーバーエクステンションが、学びや場の相転移を起こしている。それを多様に語りなさい。」とスタッフへヒントがあった。まさに、中村師範代とSさんのあいだで、それが動いた。
近大INDEXプログラムには「手書きお題」もある。ビブリオシアター2Fは3万冊の漫画・新書・文庫が並ぶDONDENだが、 図書館スタッフSさんは、棚03「時空をめぐる宇宙力」のキーコミック『プラネテス』(幸村誠)のコマを組み合わせて、模写した。宇宙に惑う者の姿を(その決意の眼差しを)、棚を象徴するイメージとして一気に描いた。
[編工研界隈の動向を届ける橋本参丞のEEL便]
東大阪通信 vol.1
//つづく//
橋本英人
函館の漁師の子どもとは思えない甘いマスクの持ち主。師範代時代の教室名「天然ドリーム」は橋本のタフな天然さとチャーミングな鈍感力を象徴している。編集工学研究所主任研究員。イシス編集学校参丞。
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