【参丞EEL便#005】AIDAシーズン3、始動へ!

2022/05/18(水)09:04
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「社会の本質に切り込むゲスト講義に日常感覚をゆさぶられ、ボードメンバーの鋭い問いに、自分の在り様を振り返る。正直、所在を見失い、苦しい時もある。・・・AIDAの重層的な思索の場は他にはない格別なものだ。」


イシス師範であり、リクルートワークス研究所所長であり、AIDA座衆かつ「間匠」(AIDAの幹事ロール)でもある奥本師範の、Hyper-Editing Platform[AIDA]に肉薄したコメントである。EELで今年立ち上げたAIDA公式サイトで紹介した。

 

AIDAシーズン3が、10月にはじまる。EELでは、企画会議がスタートした。AIDAディレクターの吉村林頭からは「もっと破格の、知のコロシアムを目指す。」という指針が出た。

 

エディスト読者のみなさんにはすでに、米川師範、金代将、梅澤師範、加藤師範のAIDAエディターズと後藤師範のAIDAカメラによる<速報記事>と<ボードメンバー・ゲストインタビュー記事>によって、AIDAという事件!!の内も側も、つまびらかになっているが、シーズン3のAIDAは、ずっと多層になることを期待されたい。
黒膜衆(撮影配信チーム)から、AIDA師範代やメディアチームまで、すでに相互重層の編集が劇的におこっているが、舞台演出も、当日チャットも、公式サイト情報も、かわる。より多軸になる。

先週末の37[花]入伝式は、乱世を編集した世阿弥を旗手に方法日本の扇が掲げられた。AIDAもつづき、テーマを「日本」に、新たな場づくりに向かう予定である。複式夢幻な知のコロシアムを期待されたい。

 

 

[編工研界隈の動向を届ける橋本参丞のEEL便]

//つづく//

  • 橋本英人

    函館の漁師の子どもとは思えない甘いマスクの持ち主。師範代時代の教室名「天然ドリーム」は橋本のタフな天然さとチャーミングな鈍感力を象徴している。編集工学研究所主任研究員。イシス編集学校参丞。

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コメント

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川邊透

2025-06-30

エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
 
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
 
エディスト・アーカイブは、未知のお宝が無限に眠る別銀河。ワードさばきひとつでお宝候補をプレゼンしてくれる検索窓は、エディスト界の「どこでもドア」的存在ですね。

堀江純一

2025-06-28

ものづくりにからめて、最近刊行されたマンガ作品を一つご紹介。
山本棗『透鏡の先、きみが笑った』(秋田書店)
この作品の中で語られるのは眼鏡職人と音楽家。ともに制作(ボイエーシス)にかかわる人々だ。制作には技術(テクネ―)が伴う。それは自分との対話であると同時に、外部との対話でもある。
お客様はわがままだ。どんな矢が飛んでくるかわからない。ほんの小さな一言が大きな打撃になることもある。
深く傷ついた人の心を結果的に救ったのは、同じく技術に裏打ちされた信念を持つ者のみが発せられる言葉だった。たとえ分野は違えども、テクネ―に信を置く者だけが通じ合える世界があるのだ。

山田細香

2025-06-22

 小学校に入ってすぐにレゴを買ってもらい、ハマった。手持ちのブロックを色や形ごとに袋分けすることから始まり、形をイメージしながら袋に手を入れ、ガラガラかき回しながらパーツを選んで組み立てる。完成したら夕方4時からNHKで放送される世界各国の風景映像の前にかざし、クルクル方向を変えて眺めてから壊す。バラバラになった部品をまた分ける。この繰り返しが楽しくてたまらなかった。
 ブロックはグリッドが決まっているので繊細な表現をするのは難しい。だからイメージしたモノをまず略図化する必要がある。近くから遠くから眺めてみて、作りたい形のアウトラインを決める。これが上手くいかないと、「らしさ」は浮かび上がってこない。