砂漠のらくだは、マイクをケチる 45[守]伝習座リハ

06/24(水)11:08
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「師範全員、登場しましたよね」

伝習座前日、21時半。和田めぐみ番匠は、師範9人の出番確認を終えようとしていた。

 

「あ、白川さん」
白川”らくだ”雅敏師範だけ、なぜか忘却の彼方にいた。物々しい緊張感の本楼、数時間ぶりに空気が緩む。

 

 

画面に登場したらくだ。なぜか下からの照明を浴びている。話し出すと、さらなる笑いを呼ぶ。マイクの不調だ。
「音がワレワレです」
和田は、息も絶え絶えに伝える。
鈴木康代学匠は、ダハハと前のめりになる。
「白川さん、ダースベイダー化してますよ」

 

「みなさんの見立ての力、すごいですねえ」と、もっともらしいことを言いながら、らくだはのんびりと調整する。

 

 

「いいマイクのほうにしました」とらくだが言う。
「いいマイクあるんですね」

なぜ最初からそれを使わないのか。和田は菩薩の笑みになる。

 

 

数日前に行われたZoom会議でも、白川は真っ暗闇のリビングから参加した。地球環境への思いやりだろうか。

 

白川らくだは、電気もマイクも節約する。
限りある資源で生きる、砂漠のらくだの知恵である。

 

本番でも、マイク電源オフのまま話し出す徹底ぶり

(写真:後藤由加里)


  • 梅澤奈央

    編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで絶賛編集力向上中。今、最も旬なエディスト「うめこ」のこれからの活躍に刮目されたし。