私の28[花]キャンプは、吉阪隆正の建築思想【不連続統一体】の体験だった。場面ごとに異なる空間が次々と立ち現われてくる。よく分からないままに一周すると、ようやく建物を貫く原理のようなものが見えてくる。この「遅れて」やってくる全体性がたまらなかった。

少し肌寒さの緩んだ2020年4月8日。
学衆の回答を「上納金」と言って憚らず、バッサバッサと指南で斬りこみ、他人のDUSTを虎視眈々と狙う井ノ上裕二([守]師範)は、ヨガインストラクターである山根尚子(45[守]師範)を大阪東三国のマンションに呼び出した。プライベートレッスンを受けるためだ。
井ノ上はバンコク在住中に、駐在員の奥さま方に混じり、「アシュタンガヨガ」を鍛錬した経験をもつ。このヨガは、次々と連続でポーズを取りながら呼吸を合わせていくスタイルで、ダイナミックでエネルギッシュなのが特徴。
今回山根が指導するのはそれとは異なる「沖ヨガ」。ひとポーズごとに、呼吸を通してカラダの変化を感じ取っていくスタイルで、静的で緻密さを要する。
井ノ上にとって新しいヨガの時間が始まった。
股関節の動きが硬い男性が多いが、開脚のポーズも苦なくやる姿に、思わず山根から賞賛の声がもれる。井ノ上からは笑みがこぼれた。
しかし、度々「今動かした右と、まだ動かしていない左の感覚の違いがわかりますか?」との山根からの問いかけには、「うーん、わからない」と顔を曇らせる。素直な井ノ上が垣間見えて、今度は山根の顔がほころんだ。
ヨガで垢をすっかり落とした井ノ上。
「緊急事態宣言」の2日後、大阪から姿を消した。
山根尚子
編集的先達:内田樹。身体も言葉も笑顔もひたすら柔らかいヨガ講師。あらゆることを生き生きとした情報ととらえ、むっちゃ楽しそうに語れるのが真骨頂。「ISIS」の字をヨガで見事現した壁紙は無料配布中。
3台のカメラを用意して、45[守]師範代・古野伸治は待っていた。1台は「おまたせ再会」の教室名カードと『松岡正剛千夜千冊』を、もう1台は『日本文化の核心』と『文体練習』を映し出している。 2020年6月27日19時。 […]
44[守]を抜群の韋駄天っぷりで駆け抜けたドクター・カーソル教室師範代の華岡晃生。感門之盟では、[守]のメインイベントである感門表授与トップバッターに抜擢された。 実はこれまで縁のなかった一番手。新しい […]
2020ETS編集聖火キャスト13「チョキチョキからちくちくへ」JKさん(大学関係・大阪)
全国同時多発で打ちあがった編集の祭典「ISISフェスタエディットツアースペシャル(ETS)』。4月までに全国20か所を編集聖火ランナーがかけぬけます。ここでは開催終了会場の参加者の声を紹介します。 【Q.受 […]
【連載】ETS群島キャスト05「”なんか面白そう”な匂いに誘われて」田中賀子さん(大阪)
【Q.受講のきっかけは?】 山根さんが講師をされるということで、母から時間があるなら面白そうだから行ってみない?と誘われて受講しました。 【Q.エディットツアーを通じて得たこと、学んだこと、新しい発見はあ […]
コメント
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2025-07-03
私の28[花]キャンプは、吉阪隆正の建築思想【不連続統一体】の体験だった。場面ごとに異なる空間が次々と立ち現われてくる。よく分からないままに一周すると、ようやく建物を貫く原理のようなものが見えてくる。この「遅れて」やってくる全体性がたまらなかった。
2025-07-02
連想をひろげて、こちらのキャビアはどうだろう?その名も『フィンガーライム』という柑橘。別名『キャ
ビアライム』ともいう。詰まっているのは見立てだけじゃない。キャビアのようなさじょう(果肉のつぶつぶ)もだ。外皮を指でぐっと押すと、にょろにょろと面白いように出てくる。
山椒と見紛うほどの芳香に驚く。スパークリングに浮かべると、まるで宇宙に散った綺羅星のよう。
2025-07-01
発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。