イシス人はコロナ禍を宇宙人の陰謀と見立てるか

2021/01/14(木)21:43
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ニューヨーク・ポスト紙は、2020年12月12日付の記事で「2020年のニューヨークでのUFO目撃情報は、3年前の3倍近くとなった」と報じた。

この事態について、迫村勝([破]師範)は次のように述べている。

 

「去年の夏頃から、ニューヨークでUFO(ユー・エフ・オー)の目撃情報が増えています。なんでかは、ぼくも分かりません。」

 

国立大学勤務のサイエンティストである迫村だが、いわゆる超常現象の否定はしない。「かもしれないな、と思うことが大事」という姿勢をつらぬく。だがインタビュー場所への入店時、非接触型検温計で体温が’Low’と出た迫村は、猛然とおでこを手で擦った。摩擦で無理やりに体温を上げようとした、そのふるまいは姑息であった。

 

▲ 開始後3時間後の迫村。

青森県産の日本酒で気持ちよく酔い、UFOを語っている。

 

「コロナ禍には宇宙人の陰謀の可能性はありますか」という質問に「そうは思いません。コロナウィルスは人為的に作られたものでしょう」と、迫村は即応するが「可能性は気に留めておきます」ともつけ加える。

 

インタビューアーの井ノ上シーザー([守]師範)は、「確率論的にありえそうもない」として、UFOの存在について懐疑的だ。
「イスラエル高官によると、隠れている宇宙人は人類の滅亡を待っている」「スーパースター マイリー・サイラスのUFO目撃談」などと、やたらにUFOと宇宙人ネタを掲載するニューヨーク・ポスト紙の姿勢は「悪ノリ」とみている。とはいえ「きわどく切り込む」カマエには、親近感も感じている。

 

井ノ上が「この前松岡校長が『某出版社はUFO関係の本を出したら駄目になった。UFOに関心のある学者もダメになるだろう』って言ってましたよー。」と水を向けると、満面の笑みを浮かべた迫村。「もう編集学校に貢献してませんから」と言いつつ、校長にいじられると喜ぶ点、やはり生粋のイシス人だ。

 

直近のニュースによると、トランプ大統領は米情報機関が収集したUFOの情報を公開するよう国防長官に求めている。迫村の見通しは「バイデン新大統領はUFOについてはノータッチでしょう」というところだ。新大統領にとっては、UFO以上の懸案事項が山積みであろう。

 

アメリカ当局は、UFOについてはつまびらかにすべきではない。
伏せ開けの「伏せ」が続くからこそ、迫村のUFO物語は終わらないからだ。

 

 

<参考資料>
New York Post ‘NYC UFO sightings in 2020 are up 283% from 2018.’
「2020年のニューヨークでのUFO目撃情報は、2018年比で283%もの上昇率示した」(ニューヨーク・ポスト紙)
https://nypost.com/2020/12/22/over-achieving-aliens-likely-annihilated-themselves-study/

 

ヤフーニュース「トランプ氏のとんでもない“置きみやげ” 米UFO&宇宙人情報公開へ」
https://news.yahoo.co.jp/articles/babb1c3c735d48fd7c8dfcd762563149d5b1dcbf

 

遊刊エディスト「UFOは”ユー・エフ・オー” サイエンティスト迫村勝の回答(後編)」

  • 井ノ上シーザー

    編集的先達:グレゴリー・ベイトソン。湿度120%のDUSTライター。どんな些細なネタも、シーザーの熱視線で下世話なゴシップに仕立て上げる力量の持主。イシスの異端者もいまや未知奥連若頭、守番匠を担う。

コメント

1~3件/3件

川邊透

2025-07-01

発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。

川邊透

2025-06-30

エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
 
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
 
エディスト・アーカイブは、未知のお宝が無限に眠る別銀河。ワードさばきひとつでお宝候補をプレゼンしてくれる検索窓は、エディスト界の「どこでもドア」的存在ですね。

堀江純一

2025-06-28

ものづくりにからめて、最近刊行されたマンガ作品を一つご紹介。
山本棗『透鏡の先、きみが笑った』(秋田書店)
この作品の中で語られるのは眼鏡職人と音楽家。ともに制作(ボイエーシス)にかかわる人々だ。制作には技術(テクネ―)が伴う。それは自分との対話であると同時に、外部との対話でもある。
お客様はわがままだ。どんな矢が飛んでくるかわからない。ほんの小さな一言が大きな打撃になることもある。
深く傷ついた人の心を結果的に救ったのは、同じく技術に裏打ちされた信念を持つ者のみが発せられる言葉だった。たとえ分野は違えども、テクネ―に信を置く者だけが通じ合える世界があるのだ。