「千離衆のみんなとひさびさにじっくり会いたい、語りたい」。
松岡正剛校長の言葉だ。千離衆とは、離を退院した学衆のことである。
11月9日(土)の13離退院式は、いつもの豪徳寺を離れ、DNP五反田ビルの大会場がその舞台となる。イシス編集学校20周年を控えた今年最後のイシス祭り。久しぶりの「離」単独の感門之盟だ。
5月に開校した令和初の13離では、小坂真菜美別当・福田容子別番・寺田充宏右筆が担う「絃燈院」と、蜷川明男別当・野嶋真帆別番・小倉加奈子右筆が担う「逍応院」に分かれ、4か月間の世界読書の旅が続いた。倉田慎一・田母神顯二郎のダブル方師と、山田小萩半東も、「離れ」から離学衆を支え続けた。
「遊刊エディスト」の発刊と重ねた「離ディスト(Redist)」たちの集いとなる感門之盟当日は、イシス編集学校の奥の院での学びを納めたばかりの瑞々しい13離衆を、千離衆がさまざまな趣向で言祝ぐ。
離後も、離中の学びはそれぞれの実践の場で続く。それが「一生の離」と言われる所以だ。東北や東京で定期的に開かれている「声文会」では、千離衆の有志が集まり、語り合い、論じ合う。ときに松岡正剛校長や太田香保総匠も交えながら、文巻を読み込み、今現在の自分自身をそこに重ね、世界との関わり方を動かし続け、「生命に学び、歴史を展き、文化と遊ぶ」方法的視点を深化させている。
指導陣である火元組や仲間とともに過ごした濃密な日々を、院を超え、季を超えて振り返る今年の離ユニオン。この日は12季をもって引退した太田眞千代母匠の登壇も、予定されている。
離の薫りがほとばしる13離の退院者たちを囲んで、日々の「ひとしずく」に含まれるかけがえのない「すべて」を切り出すあの切実を再び味わう特別な一日は、間近に迫っている。
丸洋子
編集的先達:ゲオルク・ジンメル。鳥たちの水浴びの音で目覚める。午後にはお庭で英国紅茶と手焼きのクッキー。その品の良さから、誰もが丸さんの子どもになりたいという憧れの存在。主婦のかたわら、翻訳も手がける。
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