【このエディションフェアがすごい!02】ジュンク堂書店福岡店

2021/06/03(木)11:00
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 2021年5月31日(月)より、ジュンク堂書店福岡店で「千夜千冊エディション20 冊突破記念フェア」が開催中です。期間は6月30日(水)までの1カ月。エディションシリーズのほか、著書や千夜関連本が並びます。

フェアではこの時しか買えない「20冊突破記念冊子」を限定販売。また7月31日までに「千夜千冊エディション」を購入されたお客様には、2020年に丸善創業150周年記念イベントとして開催されたセイゴオの特別講演「千夜千冊の秘密」の動画を視聴できるサービス特典もあります。

 

※フェアの実施期間や内容については開催店舗ごとに異なります。詳細は各店にてご確認ください。全国の開催店舗はセイゴオちゃんねるにてお知らせしています。

 

西通りにあるジュンク堂書店福岡店

 

 ジュンク堂書店福岡店は天神地区のなかでもトレンドを発信しつづけている、西通りにあります。アップルやファッションブランドの路面店がたち並ぶなかでもひときわ目立つ、ガラス張りのビル「スクエア」の1~3階がジュンク堂書店福岡店です。H&Mの赤いネオンサインが目印です。

 

入り口から店内へ

 

 白を基調とした店内は明るくてとてもオシャレ。天井のシャンデリアの輝きが眩ゆい! 書籍のほか、センスの良い雑貨やステーショナリーも充実しています。お客様は土地柄を反映して、若い方の割合が高めだとか。

 

レジの近くにあるフェアの棚

 

フェアの場所は通りに面した入り口から、そのまま真っ直ぐに奥へ進んだところ。文芸コーナーの手前、レジの隣りにあります。レジを待つあいだも、思わず見入ってしまそうです。

 

フェアの棚の正面

 

 棚には各千夜千冊エディションごとのキーブックや関連本が並んでいます。取り寄せに時間のかかる本もあり、期間中も書棚の表情は変化していく予定です。セイゴオが見得を切る特製POPが目をひきますね。

 

準備をする中野組長と九天組員

 

 フェアの棚は、開幕前日に九天玄氣組組長の中野由紀昌さんと組員の皆さんが準備しました。フェア担当の書店員、松岡(!)千恵さんとともに組み上げていきます。しだいに立体化する千夜千冊の世界。松岡さんからは「松丸本舗の面影を感じますね」との感想も。棚を作っている間にも、本が売れてゆきます。なかには「雑誌『遊』の頃からの正剛ファンです」と声をかけてくださるお客様も! こういった交流がリアル書店ならではの醍醐味ですね。

 

校長の似顔絵を描く組員

 

 「このスペース、ちょっと淋しいな。似顔絵描いてもらえます?」の組長のひと声に、その場で筆を走らせる組員の新部健太郎さん。仕上げに組長が色塗りして、あっというまに合作の似顔絵POPが完成です。

 

フェアの棚の背面

 

 こちらは入り口からは背面に当たる側の棚のようす。九州のフェアだけに、平台に並ぶのは『大アジア』のエディションと関連本。『大アジア』には宮崎滔天はじめ九州出身の人物が多く取り上げられているのです。

 

ジュンク堂福岡店の福田雄克店長

 

 店長の福田雄克さんにお薦めのエディションを教えていただきました。


 私のお薦めエディションは『宇宙と素粒子』です。もとは理工系の本を担当をしており、そのときは工作舎の本も多く取り扱っていました。


 

フェア担当の松岡千恵さん

 

 また、今回のフェアを担当してくださった松岡千恵さんにもお話を伺いました。


 もともと小村雪岱や泉鏡花が好きで、その2人について書かれた千夜千冊(#1097星川清司『小村雪岱』、#917泉鏡花『日本橋』)に感銘を受けました。エディションのお薦めは『少年の憂鬱』です。今回のフェアは著作だけでなく、関連本も一緒に置いているのが珍しいと思います。あわせて手に取ることのできる、良い機会ではないでしょうか。どうぞ、お楽しみください。


 

 西通りから「本」の世界を発信するジュンク堂書店福岡店さん。

6月中に訪れることがあればぜひフェアに立ち寄り、好きな服を選ぶようにお気に入りのエディションを見つけてみてくださいね。

 

 

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  • みとま麻里

    編集的先達:藤原定家
    めんたいエディトン、中洲マリリン。二つの福岡ゆかりの教室名。イシスの九州支所・九天玄氣組の突撃女隊長。その陽気さの裏には知と方法と九州への飽くなき探究心をもつ。着付師をしていたという経歴の持ち主。

コメント

1~3件/3件

川邊透

2025-07-01

発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。

川邊透

2025-06-30

エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
 
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
 
エディスト・アーカイブは、未知のお宝が無限に眠る別銀河。ワードさばきひとつでお宝候補をプレゼンしてくれる検索窓は、エディスト界の「どこでもドア」的存在ですね。

堀江純一

2025-06-28

ものづくりにからめて、最近刊行されたマンガ作品を一つご紹介。
山本棗『透鏡の先、きみが笑った』(秋田書店)
この作品の中で語られるのは眼鏡職人と音楽家。ともに制作(ボイエーシス)にかかわる人々だ。制作には技術(テクネ―)が伴う。それは自分との対話であると同時に、外部との対話でもある。
お客様はわがままだ。どんな矢が飛んでくるかわからない。ほんの小さな一言が大きな打撃になることもある。
深く傷ついた人の心を結果的に救ったのは、同じく技術に裏打ちされた信念を持つ者のみが発せられる言葉だった。たとえ分野は違えども、テクネ―に信を置く者だけが通じ合える世界があるのだ。