海街エディット【ツアー@横浜・鎌倉】

2021/03/16(火)22:00
img JUSTedit

「ここはかつて海でした」。

 

第二次世界大戦後の復興期に、鎌倉文化人たちが、鎌倉光明寺で始めた鎌倉アカデミア。その終焉の地、横浜市栄区に誕生した「さかえdeつながるアート」は、鎌倉アカデミアにちなみ、新しい時代を切り拓いていく多世代のトポスとして、さまざまな協働企画を行っています。

 

2月にはじまった<栄かまくらアカデミア>の海街イベントのフィナーレは、3月20日のISISフェスタのエディットツアー。

アースダイバーさながらに過去をたずね、編集の型を使って将来へとコンバーションするプランニングをやってみましょう。

 

 <さかえ界隈のミニクロニクル>

 横浜市の南西部の郊外部に位置する住宅都市栄区は、鎌倉市に隣接する地域です。

 いまから6500年前、縄文時代。
 縄文海進と呼ばれる海面の上昇により、海に面した街であり貝塚も出土します。

 

 6世紀、飛鳥時代には、川底に溜まった砂鉄を利用した製鉄が行われました。
 鍛造の技術も蓄積された先端技術都市であったでしょう。

 鍛冶ヶ谷など、住居表示の波を逃れた地名にそのよすがが残ります。

 

 12世紀、平安時代には、あたり一帯を山内首藤氏が支配しました。
 のちに相州伝なる作風に結実した鎌倉の日本刀を育んだ技術の蓄積が続きました。
 頼朝はその土壌の上に、鎌倉幕府を開いたのではないか、と想像します。
 平安期に建立された春日神社は山内六箇荘を鎮守し、今に至ります。

 

 

大きな歴史のうねりの渦の中で、アフターコロナの時代を切り拓くプランニングにチャレンジ!
「エディットツアースペシャル横浜鎌倉」にぜひご参加ください。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
イシスフェスタ・オンラインツアー@横浜・鎌倉
■日時:2021年3月20日(土) 15:00~16:30

■定員:12名(先着順)
■会場:オンライン(Zoomを利用します)

   お申込の方に参加用URL、パスワードをお送りします。
■料金:1100円(税込)

お申し込みはこちらから

 

 

  • 田中晶子

    徹夜明けのスタッフに味噌汁を、停滞した会議に和菓子を。そこにはいつも微笑むイシス一やさしい花伝所長の姿があった。太極拳に義太夫と編集道と稽古道の精進に余念がない。

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-22

 小学校に入ってすぐにレゴを買ってもらい、ハマった。手持ちのブロックを色や形ごとに袋分けすることから始まり、形をイメージしながら袋に手を入れ、ガラガラかき回しながらパーツを選んで組み立てる。完成したら夕方4時からNHKで放送される世界各国の風景映像の前にかざし、クルクル方向を変えて眺めてから壊す。バラバラになった部品をまた分ける。この繰り返しが楽しくてたまらなかった。
 ブロックはグリッドが決まっているので繊細な表現をするのは難しい。だからイメージしたモノをまず略図化する必要がある。近くから遠くから眺めてみて、作りたい形のアウトラインを決める。これが上手くいかないと、「らしさ」は浮かび上がってこない。

堀江純一

2025-06-20

石川淳といえば、同姓同名のマンガ家に、いしかわじゅん、という人がいますが、彼にはちょっとした笑い話があります。
ある時、いしかわ氏の口座に心当たりのない振り込みがあった。しばらくして出版社から連絡が…。
「文学者の石川淳先生の原稿料を、間違えて、いしかわ先生のところに振り込んでしまいました!!」
振り込み返してくれと言われてその通りにしたそうですが、「間違えた先がオレだったからよかったけど、反対だったらどうしてたんだろうね」と笑い話にされてました。(マンガ家いしかわじゅんについては「マンガのスコア」吾妻ひでお回、安彦良和回などをご参照のこと)

ところで石川淳と聞くと、本格的な大文豪といった感じで、なんとなく近寄りがたい気がしませんか。しかし意外に洒脱な文体はリーダビリティが高く、物語の運びもエンタメ心にあふれています。「山桜」は幕切れも鮮やかな幻想譚。「鷹」は愛煙家必読のマジックリアリズム。「前身」は石川淳に意外なギャグセンスがあることを知らしめる抱腹絶倒の爆笑譚。是非ご一読を。

川邊透

2025-06-17

私たちを取り巻く世界、私たちが感じる世界を相対化し、ふんわふわな気持ちにさせてくれるエピソード、楽しく拝聴しました。

虫に因むお話がたくさん出てきましたね。
イモムシが蛹~蝶に変態する瀬戸際の心象とはどういうものなのか、確かに、気になってしようがありません。
チョウや蚊のように、指先で味を感じられるようになったとしたら、私たちのグルメ生活はいったいどんな衣替えをするのでしょう。

虫たちの「カラダセンサー」のあれこれが少しでも気になった方には、ロンドン大学教授(感覚・行動生態学)ラース・チットカ著『ハチは心をもっている』がオススメです。
(カモノハシが圧力場、電場のようなものを感じているというお話がありましたが、)身近なハチたちが、あのコンパクトな体の中に隠し持っている、電場、地場、偏光等々を感じ取るしくみについて、科学的検証の苦労話などにもニンマリしつつ、遠く深く知ることができます。
で、タイトルが示すように、読み進むうちに、ハチにまつわるトンデモ話は感覚ワールド界隈に留まらず、私たちの「心」を相対化し、「意識」を優しく包み込んで無重力宇宙に置き去りにしてしまいます。
ぜひ、めくるめく昆虫沼の一端を覗き見してみてください。

おかわり旬感本
(6)『ハチは心をもっている』ラース・チットカ(著)今西康子(訳)みすず書房 2025