㊗️『情歴21 電子版』、発売開始! DOMMUNEで記念イベント開催!!!!!!?

2022/12/09(金)11:17
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12月6日、『情報の歴史21 電子版』が発売されました。
書籍版『情歴21』がアップデートされ、「2021年」の年表ページを新規追加し、待望の「検索機能」「携行可能」がついに実現!
大好評「『情歴21』を読む」イベントの全7回分アーカイブ動画パッケージも同時発売され、DOMMUNEで「電子版」刊行記念イベント開催(12月13日)も決定!!!!!?
連続連打の情歴ニュース、すべてもれなく、どうぞお見逃しなく!!!!!

 

イシス編集学校で「ジョーレキ」(情歴)の名で親しまれている『情報の歴史』の誕生はおよそ30年前の1990年までさかのぼります。松岡正剛校長が監修をつとめ、東西地域の世界の歴史を政治・科学・芸術など分野横断で配置したその独自の年表フォーマットが注目され、「前代未聞の年表本」として大きな話題となりました。1996年に増補版が出版されたものの、その後、復刊のリクエストが少なくない中で絶版状態が続き、古書市場で高額で取引されていたことは語り草となっています。

 

左から『情報の歴史』『情報の歴史 増補版』(NTT出版)『情報の歴史21』(編集工学研究所)

 

そして25年ぶりの再増補版として、イシス編集学校の吉村堅樹林頭が編集長として指揮し、昨年2021年に刊行されたのが『情報の歴史21』です。1996年から2020年までの25年分の年表ページに加え、「情報の文明」と銘打った解説文とダイアグラムを新たに追加されました。想定をはるかに超える大反響を受け、重版を重ねています。そこで不死鳥のごとく蘇った「情歴」が次に目指した先が「電子化」だったというわけです(しかし、そこにはとんでもない悪戦苦闘が待ち受けていました…そのお話はまた後日…)。

 

 

その電子化の何がスゴいのか。一言で言えば、この三点です!

(1)検索可能!

電子PDF版では、一つ一つの歴史事象の検索が可能になりました。『情歴21』は圧倒的な情報量だからこそ、どこに何が書いてあるのかを探すにも高度な歴史的土地勘が必要でしたが、しかし検索可能な電子版では、仏教やキュビズムやNATOに関連する歴史を追うことも、司馬遷やナポレオンや太宰治が活躍した時代を横断することも、グッと容易に、便利になりました。(検索機能や、検索結果の表示は、お持ちのPDFビューワーの機能に準じます。)

(2)高画質を実現!

電子PDF版では、書籍版以上の高画質データをお届けします。刷新されたピカピカの『情歴21』紙面でストレスフリーな歴史読みをお楽しみください。タブレットやPCの機能と合わせて活用いただくことで、細部まで思う存分拡大が可能です。

(3)持ち運び便利!
高さ25センチ、厚み3センチ、ページ数509ページという堂々たる体躯の『情歴21』ですが、常に手元に置いておきたい一冊ながら、持ち運ぶためには何かを犠牲にしなければいけない悩みの種もありました。それが、電子版データではいつでもどこでも携行が可能です。電車の中で、カフェで作業するときに、寝る前にふと夏目漱石の同時代人が気になったとき、PCやタブレットですぐに歴史に立ち戻ることができます。(PDFデータでのご提供です。)

 

 

同時発売する「『情報の歴史21』を読む」シリーズの動画アーカイヴについてもご案内します。「『情歴21』を読む」は、各回のゲストの方々が「情歴」をどのように使い、どのように読んでいるかを紹介するイベントシリーズ。「遊刊エディスト」でもイベント開催ごとに繰り返しご案内してきましたが、ゲスト・スピーカーは、大澤真幸さん、佐藤優さん、武邑光裕さん、田中優子さん、村井純さん、山本貴光さん、ヤマザキマリさんという各界の博識者たち全7名でした(ヤマザキマリ篇は松岡正剛校長も登壇)。全7回で「税込11,000円」とリーズナブルな価格設定になっています。これを機会にぜひご購入ください。

https://edist.isis.ne.jp/guest/joureki21_isisfesta_yamazaki/

 

最後にDOMMUNEでの『情歴21 電子版』発売記念イベントについてお知らせします。登壇者はDOMMUNEを主催する宇川直宏さん(現在美術家)、「『情歴21』を読む」にも出演した武邑光裕さん(メディア美学者)、山本貴光さん(文筆家・ゲーム作家)、そして『情歴21』の編集長の吉村堅樹とデザイナーの穂積晴明です。「『情歴21』を読む」では、武邑さんは「ハイパー中世メタヴァース」を、山本さんは文豪バルザックをテーマに語ってくれました。また、武邑さんは12月5日から7日にかけて3夜連続で「武邑塾2022 × DOMMUNE」に出演しています。「情歴21×DOMMNE」では、宇川さんを交えて、どんな話が展開されるのか、乞うご期待です。詳細は後日、DOMMUNE公式サイトからアップされます。

 

INFO[01] 『情報の歴史21電子版』概要


・タイトル:『情報の歴史21』電子PDF版
・著者:松岡正剛監修 編集工学研究所&イシス編集学校構成
・本体価格:6,800円(税込7,480円)
・データ形式:PDF
・購入方法:12月6日(火)以降、編集工学研究所のウェブサイトから購入可能
・詳細情報: https://www.eel.co.jp/topics/news/4028

 

INFO[02] イベント「『情報の歴史21』を読む」シリーズ動画アーカイヴ


・概要:大好評をいただいたISIS FESTA SP「情報の歴史を読む」イベントシリーズ全7回の映像を、スペシャルパッケージでご用意いたします。2022年12月〜2023年3月の期間限定視聴でのご提供を予定しています。
・購入方法:12月6日(火)以降、編集工学研究所のウェブサイトから購入可能 
・価格:10,000円(税込 11,000円)
・ISIS FESTA SP『情報の歴史21』を読む
第一弾 山本貴光篇/第二弾 大澤真幸篇/第三弾 田中優子篇/第四弾 武邑光裕篇/第五弾 村井純篇/第六弾 佐藤優篇/第七弾 ヤマザキマリ篇
・詳細: https://www.eel.co.jp/topics/news/4091

 

INFO[03] 『情報の歴史21電子版』 × DOMMUNE


・日時:2022年12月13日(火)19時〜22時
・場所:ライブストリーミングスタジオ『SUPER DOMMUNE』(渋谷PARCO9階)
・登壇者:宇川直宏(SUPER DOMMUNE 主催・現在美術家)、武邑光裕(メディア美学者)、山本貴光(文筆家・ゲーム作家) 、吉村堅樹(情報の歴史編集長)、穂積晴明(デザイナー)
・参加・視聴方法:SUPER DOMMUNEの公式サイトに情報を公開します。会場にお越しになるか(有料)、オンラインから(無料)ご視聴ください。

・詳細: https://www.dommune.com/

 

  • 金 宗 代 QUIM JONG DAE

    編集的先達:宮崎滔天
    最年少《典離》以来、幻のNARASIA3、近大DONDEN、多読ジム、KADOKAWAエディットタウンと数々のプロジェクトを牽引。先鋭的な編集センスをもつエディスト副編集長。
    photo: yukari goto

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-22

 小学校に入ってすぐにレゴを買ってもらい、ハマった。手持ちのブロックを色や形ごとに袋分けすることから始まり、形をイメージしながら袋に手を入れ、ガラガラかき回しながらパーツを選んで組み立てる。完成したら夕方4時からNHKで放送される世界各国の風景映像の前にかざし、クルクル方向を変えて眺めてから壊す。バラバラになった部品をまた分ける。この繰り返しが楽しくてたまらなかった。
 ブロックはグリッドが決まっているので繊細な表現をするのは難しい。だからイメージしたモノをまず略図化する必要がある。近くから遠くから眺めてみて、作りたい形のアウトラインを決める。これが上手くいかないと、「らしさ」は浮かび上がってこない。

堀江純一

2025-06-20

石川淳といえば、同姓同名のマンガ家に、いしかわじゅん、という人がいますが、彼にはちょっとした笑い話があります。
ある時、いしかわ氏の口座に心当たりのない振り込みがあった。しばらくして出版社から連絡が…。
「文学者の石川淳先生の原稿料を、間違えて、いしかわ先生のところに振り込んでしまいました!!」
振り込み返してくれと言われてその通りにしたそうですが、「間違えた先がオレだったからよかったけど、反対だったらどうしてたんだろうね」と笑い話にされてました。(マンガ家いしかわじゅんについては「マンガのスコア」吾妻ひでお回、安彦良和回などをご参照のこと)

ところで石川淳と聞くと、本格的な大文豪といった感じで、なんとなく近寄りがたい気がしませんか。しかし意外に洒脱な文体はリーダビリティが高く、物語の運びもエンタメ心にあふれています。「山桜」は幕切れも鮮やかな幻想譚。「鷹」は愛煙家必読のマジックリアリズム。「前身」は石川淳に意外なギャグセンスがあることを知らしめる抱腹絶倒の爆笑譚。是非ご一読を。

川邊透

2025-06-17

私たちを取り巻く世界、私たちが感じる世界を相対化し、ふんわふわな気持ちにさせてくれるエピソード、楽しく拝聴しました。

虫に因むお話がたくさん出てきましたね。
イモムシが蛹~蝶に変態する瀬戸際の心象とはどういうものなのか、確かに、気になってしようがありません。
チョウや蚊のように、指先で味を感じられるようになったとしたら、私たちのグルメ生活はいったいどんな衣替えをするのでしょう。

虫たちの「カラダセンサー」のあれこれが少しでも気になった方には、ロンドン大学教授(感覚・行動生態学)ラース・チットカ著『ハチは心をもっている』がオススメです。
(カモノハシが圧力場、電場のようなものを感じているというお話がありましたが、)身近なハチたちが、あのコンパクトな体の中に隠し持っている、電場、地場、偏光等々を感じ取るしくみについて、科学的検証の苦労話などにもニンマリしつつ、遠く深く知ることができます。
で、タイトルが示すように、読み進むうちに、ハチにまつわるトンデモ話は感覚ワールド界隈に留まらず、私たちの「心」を相対化し、「意識」を優しく包み込んで無重力宇宙に置き去りにしてしまいます。
ぜひ、めくるめく昆虫沼の一端を覗き見してみてください。

おかわり旬感本
(6)『ハチは心をもっている』ラース・チットカ(著)今西康子(訳)みすず書房 2025