第30回未知奥声文会は「ポール・ヴィリリオの事故と哲学」で始まり、「バンクシーのアート」で終わった。
ヴィリリオが述べる事故をめぐり、原発事故とコロナ・エピデミックの相違と類似について討議を重ねた。バンクシーのアートについては「どのようにいまいちなのか」について“評価”の言葉が交わされた。
20年5月23日、第30回という節目に過去最大の十名の参加者である。
初参加の太田香保[離]総匠が、「ファンタジア」「世界の再魔術化」といった知の水脈を指し示した。[離]の渦中時には想像できない、柔和な表情をたたえながらであった。触発された6[離]の花岡安佐枝と12[離]の高野真俊の勘弁が熱を帯びる。
(右上から時計回りに、8[離]鈴木康代、太田香保[離]総匠、12[離]高野真俊、
12[離]小桝裕己・浦澤美穂夫妻と未知ちゃん、6[離]井ノ上裕二)
“表象”をめぐる議論には未知奥の切実も、逸脱の愉快もあった。
東北のコロナ・パンデミックは、中央との比較ではおとなしいものだが、どうしても原発事故を連想させる。
バンクシーのアートについては「魔術が足りない」という意見も寄せられた。
三時間にわたった声文会の後、太田総匠からは次のメッセージが発せられた。
「皆さまありがとうございました。そのうち校長も参加させていただくと思います」。
未知奥声文会は、[離]を退院したすべての者に門戸を開いている。
次回は6月20日(土)20時の開催予定だ。
井ノ上シーザー
編集的先達:グレゴリー・ベイトソン。湿度120%のDUSTライター。どんな些細なネタも、シーザーの熱視線で下世話なゴシップに仕立て上げる力量の持主。イシスの異端者もいまや未知奥連若頭、守番匠を担う。
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