空中戦で捉えた獲物(下)をメス(中)にプレゼントし、前脚二本だけで三匹分の重量を支えながら契りを交わすオドリバエのオス(上)。
豊かさをもたらす贈りものの母型は、私欲を満たすための釣り餌に少し似ている。

「社会の本質に切り込むゲスト講義に日常感覚をゆさぶられ、ボードメンバーの鋭い問いに、自分の在り様を振り返る。正直、所在を見失い、苦しい時もある。・・・AIDAの重層的な思索の場は他にはない格別なものだ。」
イシス師範であり、リクルートワークス研究所所長であり、AIDA座衆かつ「間匠」(AIDAの幹事ロール)でもある奥本師範の、Hyper-Editing Platform[AIDA]に肉薄したコメントである。EELで今年立ち上げたAIDA公式サイトで紹介した。
AIDAシーズン3が、10月にはじまる。EELでは、企画会議がスタートした。AIDAディレクターの吉村林頭からは「もっと破格の、知のコロシアムを目指す。」という指針が出た。
エディスト読者のみなさんにはすでに、米川師範、金代将、梅澤師範、加藤師範のAIDAエディターズと後藤師範のAIDAカメラによる<速報記事>と<ボードメンバー・ゲストインタビュー記事>によって、AIDAという事件!!の内も側も、つまびらかになっているが、シーズン3のAIDAは、ずっと多層になることを期待されたい。
黒膜衆(撮影配信チーム)から、AIDA師範代やメディアチームまで、すでに相互重層の編集が劇的におこっているが、舞台演出も、当日チャットも、公式サイト情報も、かわる。より多軸になる。
先週末の37[花]入伝式は、乱世を編集した世阿弥を旗手に方法日本の扇が掲げられた。AIDAもつづき、テーマを「日本」に、新たな場づくりに向かう予定である。複式夢幻な知のコロシアムを期待されたい。
[編工研界隈の動向を届ける橋本参丞のEEL便]
//つづく//
橋本英人
函館の漁師の子どもとは思えない甘いマスクの持ち主。師範代時代の教室名「天然ドリーム」は橋本のタフな天然さとチャーミングな鈍感力を象徴している。編集工学研究所主任研究員。イシス編集学校参丞。
かつて校長は、「”始末”とは、終わりのことですが、エンディングとビギニングは一緒だということ。歌舞伎役者が最後に舞いたい踊りは、自分を目覚めさせる踊りかもしれないわけで、終わりのメッセージとは、何か始まりを感じさせるもの […]
「日本流(経営)の本質は、異質なものを編集する力だったはずだ。ーーー異質なデータを価値ある情報に編集する知恵がこれからの勝負となる。それをセマンティックプラットフォーマーと呼んでいる。」 一橋大学ビジネスス […]
【参丞EEL便#034】 職場から「おしゃべり」が失われている?
ブライアン・イーノは、1996年に「scenius(シーニアス)」という言葉をつくった。「scene + genius」。文化的および知的進歩の多くは、あるシーン(やリアルな場所)から、一種の集合的魔法をおこした多数の人 […]
【参丞EEL便#033】「ちえなみき」で触れる7つの文字の世界
ひとつ、「雲」という字は元々は「云」と書き、これは雲気たなびく下に、竜のくるっと巻いたしっぽが見えている形である。大昔、人々は雲の中に「竜」がいると考えていた。 来場者10万人を突破した福井県敦賀市「ちえなみき」で、「一 […]
赤坂から、赤堤へ。 2012年12月、EELは6万冊の本と一緒に、赤坂から赤堤(最寄りが豪徳寺駅)へと引っ越しをした。知の移転を行った。 そこからちょうど10年、校長への献本や千夜本や、EELプロジェクト関 […]
コメント
1~3件/3件
2025-09-09
空中戦で捉えた獲物(下)をメス(中)にプレゼントし、前脚二本だけで三匹分の重量を支えながら契りを交わすオドリバエのオス(上)。
豊かさをもたらす贈りものの母型は、私欲を満たすための釣り餌に少し似ている。
2025-09-04
「どろろ」や「リボンの騎士」など、ジェンダーを越境するテーマを好んで描いてきた手塚治虫が、ド直球で挑んだのが「MW(ムウ)」という作品。妖艶な美青年が悪逆の限りを尽くすピカレスクロマン。このときの手塚先生は完全にどうかしていて、リミッターの外れたどす黒い展開に、こちらの頭もクラクラしてきます。
2025-09-02
百合の葉にぬらぬらした不審物がくっついていたら見過ごすべからず。
ヒトが繋げた植物のその先を、人知れずこっそり繋げ足している小さな命。その正体は、自らの排泄物を背負って育つユリクビナガハムシの幼虫です。