自ら編み上げた携帯巣の中で暮らすツマグロフトメイガの幼虫。時おり顔を覗かせてはコナラの葉を齧る。共に学び合う同志もなく、拠り所となる編み図もなく、己の排泄物のみを材料にして小さな虫の一生を紡いでいく。
器に金箔で絵が描かれている。
箸を割ったら金粉が舞い踊る。
カステラに金箔がのっている。
お茶に金粉が浮いている。
「金」は金沢らしさをあらわす色の1つです。
加賀藩の歴史に由来をもつ武家や技芸の文化、それらの精神性を反映した建築や料理などに現れる「金沢らしさ」も、ずいぶんと語られてきました。
一方で、鏡餅の1つがピンクだったり、エスカレーターの右左どちらにも立っていたり、バスに無料の傘が置かれていたり、現代の日常に隠れている「金沢らしさ」もたくさんあります。
地元の人にとっては当たりまえすぎて背景化(透明化)している習俗、ごく日常的な習慣や行事や言葉遣いから、「まだ語られていない金沢らしさ」「かくれた金沢」にせまってみるのが、今回の編集ワークです。
アブダクティブ・アプローチは、平均的判断や保守的な前例主義を飛び越える思考過程。その根幹をなす推論「アブダクション」を提唱するチャールズ・パースは、それを「新しいアイディア(観念)を導く唯一の論理的操作である」といいます。
発見的で探求的なアブダクティブ・アプローチによって、未言及の金沢らしさをいっしょに語りおこしてみましょう。
本ワークは「考える」「発見する」「企画する」「分析する」にも応用可能です。金沢を良く知る方も、知らない方も、どうぞどうぞ。
みなさんのご参加お待ちしています。
(記事執筆:中川将志)
イシスフェスタ・エディットツアー
■日時:2021年4月4日(日)10:30ー12:00
■会場:Zoom(お申し込みの方に参加用URL、パスワードをお送りします)
■参加費:1,100円(税込)
■定員:先着12名様
■出演:中川将志・八田英子
■お申し込み:https://shop.eel.co.jp/products/detail/283
八田英子
編集工学を世界に広めるために編集工学研究所に入所した元SE。不適な笑みを湛えながら、問答無用でばさばさと人を斬りまくる。編集的先達は沢田研二。
【参加者募集】スパイシーな読書×お茶×編集体験!11/16(日) 「本楼共茶会」ジンジャーティー篇を開催します
11月16日(日)、松岡正剛プロデュースのブックサロンスペース「本楼」にて、お茶×読書×編集で参加者のみなさまを意外な世界へお連れする「本楼共茶会」(ほんろうともちゃかい)を開催します。季節が進んだ今回は、体も心も温まる […]
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【オンライン】学校説明会 8/9(土)・8/28(木)に開催します
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学校説明会オンライン 7月21日(月・祝)に開催します 9月13日(土)は本楼で!
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コメント
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2025-11-18
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2025-11-13
夜行列車に乗り込んだ一人のハードボイルド風の男。この男は、今しがた買い込んだ400円の幕の内弁当をどのような順序で食べるべきかで悩んでいる。失敗は許されない!これは持てる知力の全てをかけた総力戦なのだ!!
泉昌之のデビュー短篇「夜行」(初出1981年「ガロ」)は、ふだん私たちが経験している些末なこだわりを拡大して見せて笑いを取った。のちにこれが「グルメマンガ」の一変種である「食通マンガ」という巨大ジャンルを形成することになるとは誰も知らない。
(※大ヒットした「孤独のグルメ」の原作者は「泉昌之」コンビの一人、久住昌之)
2025-11-11
木々が色づきを増すこの季節、日当たりがよくて展望の利く場所で、いつまでも日光浴するバッタをたまに見かける。日々の生き残り競争からしばし解放された彼らのことをこれからは「楽康バッタ」と呼ぶことにしよう。