発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。

いきなり始まった45[破]「ハイパープランINFORM」プランニング編集術アワード予選。第75回感門之盟 INFORM共読区「P1グランプリ」本戦出場をめざし、師範が援軍となって応援編集を繰り広げる。あなたの琴線に響くのはどのプランだろうか?
◆なぜ、”からだ”か?
リモートワーク、オンライン授業、ネットショッピングというように社会の営みから身体性が失われつつある今だからこそ、からだだけが知っていること(身体知)を忘れてはいけません。
今まで様々な災害や疫病をわたしたちのからだは乗り越えてきました。でもこれから加速するデジタル化による生活変容はそんなからだを切り捨ててしまう可能性を持っています。6万年前に出来上がったからだを持つわたしたちホモ・サピエンスのwell beingのため、自分自身のからだを信頼してからだと対話して考えていくことが必要ではないか、ということをこのプランは問題提起しています。
◆なぜ、豊洲か?
このプランでは東京の臨海地区である豊洲にミュージアムを設置しています。豊洲を選定する上では、現在、デジタルインフラを整備して、スマートシティ化が推進されており、デジタルによる生活変容の最先端を走っているという点だけでなく、元々関東大震災のがれき処理の埋め立てとして造成され、工業地帯としての利用、1990年代からは、タワーマンションが立ち並ぶ住宅地となるなど、時代の要請を受け、その時々の最先端の社会活動を実現してきた街であるという歴史性を踏まえられています。
また、江東区全体は「スポーツの街」を目指しており、からだについての意識も高いことから、ミュージアムを活用する人々が多いことも想定したプランなのです。
◆からだとの対話のために。
からだの編集可能性を知り、からだを信頼できる場所にするためのからだとこころをつなぐ方法をこのミュージアムで学ぶことができます。
少しだけ概要をお教えします。
詳しく知りたい方は、ぜひこのプランに一票を!!
・デジタル技術を使い、自然の不規則性を再現する「からだに問いかけてくる」空間の中で、考える隙間をつくる
・日本人の体形にあった身体所作を取り戻す
・古くから受け継がれてきた、体を自発的に整える方法にまなぶ
・オイリュトミー、コンテンポラリー・ダンスなどからだによる表現の美しさを知る
・セルフケアを体得するケアコミュニティの核となり、世の中に方法を還元する
▼投票はこちら
45[破] ハイパープランINFORM
・投票締め切り:2021年3月6日(土)午前9時
→ 6)雑品屋クロス教室/ここからだ
古来に目覚め、未来へ向かう
~からだの編集可能性を社会に発信するミュージアム~
きたはらひでお
編集的先達:ミハイル・ブルガーコフ
数々の師範代を送り出してきた花伝所の翁から破の師範の中核へ。創世期からイシスを支え続ける名伯楽。リュックサック通勤とマラソンで稽古を続ける身体編集にも余念がない、書物を愛する読豪で三冊屋エディストでもある。
世界と物語について考える~hyo-syoちゃんねる vol.7 ~
評匠Kは思い出していた。 物語編集術が佳境である。数多くの様々な思いにあふれる作品が今週末にエントリーされることだろう。自分自身のことを思い出してみると、この物語編集術に4[破]で挑んだ時、物語を創る面白さ […]
新しい世界の見え方をつくる~hyo-syoちゃんねる vol.2 ~
「破」はただの学校ではない。 「破」の方法にこそ、 編集を世界に開く力が秘められている。 そう信じてやまない破評匠ふたりが、 教室のウチとソトのあいだで 社会を「破」に、「破」を社会につなぐ編 […]
図像編集への挑戦-49[破]第1回伝習座 ビジュアルクロニクル講義
今回の伝習座では、師範代に新たなお題が与えられていた。 自分史を1枚に図示するビジュアルクロニクルの作成である。グラフィックデザインを生業とする野嶋真帆番匠が杉浦康平さんの『味覚地図』『時間のヒエラルヒー』も使いながら、 […]
ジャパンブルーなエディティング・セルフ ー 49[破]伝習座 クロニクル編集術講義
Japan Blue―藍染のシャツ、青藍のスラックスという装いの華岡晃生師範とクロニクル編集術が得意な古谷奈々師範代との交わし合いから始まる。クロニクル編集術は自分史と課題本の歴象データを混ぜ合わせ、新たな年表をつくる稽 […]
実力伯仲の”石けん”、”香り”、”標識”、”ヒキダシ” ――P1グランプリは「ひきだすヒキダシ研究所」が制す
破のプログラムのしめくくりは今回で4回目となるP1グランプリだ。 開始にあたり、司会の中村まさとし評匠は、「プランニング編集術をはじめ、破でのマナビは、松岡校長の仕事術を方法化したものであり、徹底すればハイパーにならない […]
コメント
1~3件/3件
2025-07-01
発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。
2025-06-30
エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
エディスト・アーカイブは、未知のお宝が無限に眠る別銀河。ワードさばきひとつでお宝候補をプレゼンしてくれる検索窓は、エディスト界の「どこでもドア」的存在ですね。
2025-06-28
ものづくりにからめて、最近刊行されたマンガ作品を一つご紹介。
山本棗『透鏡の先、きみが笑った』(秋田書店)
この作品の中で語られるのは眼鏡職人と音楽家。ともに制作(ボイエーシス)にかかわる人々だ。制作には技術(テクネ―)が伴う。それは自分との対話であると同時に、外部との対話でもある。
お客様はわがままだ。どんな矢が飛んでくるかわからない。ほんの小さな一言が大きな打撃になることもある。
深く傷ついた人の心を結果的に救ったのは、同じく技術に裏打ちされた信念を持つ者のみが発せられる言葉だった。たとえ分野は違えども、テクネ―に信を置く者だけが通じ合える世界があるのだ。