あけましておめでとうございます。今年もサッショーしまっせ、大音美弥子です。どうぞよろしくお願いいたします。
おかげさまで多読ジムも2年目。日頃の感謝を込めて、書院名物の一つ「おみくじ本」を大々的に公開することにしました。<三冊筋プレス>というエクササイズを行うために必要な三冊のうち一冊を、おみくじの偶有性に頼ろうというセレンディップな試みです。
「千悩千冊」では、サッショーが「悩みごと」に答えて一冊を選ぶ形式ですが、今回は読衆の皆さんの「今年の抱負」を後押しして、2021年に幸を招く一冊を選んでいます。最後までご覧くださると、きっと大いにあやかれますよ。
おみくじ本祈願の一番手は【スタジオ栞】所属の<カステラ一番>さん。その正体は立ち姿の美しい、あのお方。12月は毎週の汁講接待でzoom漬けだった、というとお判りの方も多いでしょうか。2020年を託した本は、『オメラスから歩み去る人々』(『風の十二方位』収録)アーシュラ・K.ル・グィン/ハヤカワ文庫+『ランスへの帰郷』ディディエ・エリボン/みすず書房でした。
2021年に望む抱負は:
マスク生活に慣れません。私は今までマスクをすることがほとんどなかったので、鬱陶しくてなりません。顔にぺったり張り付いたマスクのせいで、表情がなくなったように思います。そのせいか喜怒哀楽も薄くなって、モノゴトに対する反応がどんどん淡泊になっているような気がします。心が動くから表情が動くのか、表情が変わるから心が変わるのか。いずれにせよ、来年は情感豊かに、気持ちを顔にも振る舞いにも表してゆきたいです。
マスクを突き破る情感を願って、行ってみましょう。ガラガラ・ガンガンガン!
はいっ、最初の大吉本は、大黒さまが持ってきてくれました。2018年新国立劇場での『トスカ』画像はおまけでしょうか。
『言語の七番目の機能』ローラン・ビネ著・高橋啓訳/東京創元社
「驚愕の記号学的ミステリ」と作品紹介にあるように、記号学者で哲学者のロラン・バルトが死亡した交通事故をめぐって<相棒>よろしく「これは事故じゃない! 誰がバルトを殺したのか?」と警視と記号学者の二人が捜査していくお話。バルトの死と「言語の7番目の機能」との関係は? (そもそも言語の機能とは「情動」「能動」「指示」「交話」「メタ言語」「詩」の六つだとロシアの言語学者ヤコブソンが提唱しています)捜査陣以外はほぼすべて実在の(フーコー、デリダ、エーコ、クリステヴァ、ギベール、ミッテラン、etc.etc.)という豪華な顔ぶれ。著者は『HHhH─プラハ、1942年』でゴンクール賞最優秀新人賞を受けた1972年生まれの俊英。この秋来日の予定もあったものの、コロナ禍でオンラインになりました。七番目の機能を味方に、より豊かな情感の世界へ!
<カステラ一番>さんからエディスト読者の皆さんへの伝言は:
…運勢:大(声あげて)吉
(本書からのお言葉)
諸君、言葉(ロゴス)に栄光あれ! 弁証法万歳! さあ、祭典の幕を開けようではないか! 言葉(ヴェルブ)のご加護が諸君にあらん事を祈って!
☆ 彡 ☆ 彡 ☆ 彡 ☆ 彡 ☆ 彡
oto
編集的先達:パティ・スミス。剛腕のブックショップエディター、歴戦のイシス師範を経て、20周年イシスに多読ジム冊匠として凱旋。泣く子も黙るホン・ゴジラとして人々の悩みを本で粉砕し続けている。千夜千冊エディション校正も担当。
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