48[守]の<教室>が閉まる2月27日、トミーこと國富敬二師範代は、卒門できなかったひとりの学衆Iさんに、十分なフォローができなかったことを詫びた。
Iさんは今期最年少、中学2年生だった。部活に定期テスト、忙しい日々の合間を縫って、第一回番ボー(一種合成)では、〆切り14分前に「中間テストで(これまで)答えられませんでした」と駆け込んだ。今さら今こそ教室でいくつも起こった奇跡のひとつである。
Iさんを卒門させるべく、トミー師範代はさまざまな手を打った。いったいこの間、何度、「Iさんを卒門に導く方法を教えてくれ」と師範を問い詰めたことか。トミーは勧学会にIさん専用のヒントを投下し、何度もラブレターを送った。
だが卒門は叶わなかった。
教室最終日、そのIさんに、トミーは「再見!」と言葉を投げかけたのだ。
今回はご縁がなかったですが、もう少し大人になって、思い出してくれたら、是非再挑戦されることをお勧めします。
きっと貴兄の人生にプラスとなると思います。
48[守]で卒門できなかった学衆は、27人いる。きっとそれぞれに、キズを負ったことだろう。でもこれだけは覚えておいてほしい。卒門できなかったあなたのことを、師範代は絶対に忘れない。忘れられない。
またイシスの門を叩いて欲しい――これは48[守]師範代全員の思いだ。
トミーは、野球好きのIさんへのメッセージをこう締めくくった。<教室>から投げた最後のボールだ。
ところで、今年も、大谷翔平選手は期待できそうですね。
トミー師範代の「再見!」メッセージが、今さら今こそ教室の7人の学衆ひとりひとりに届けられた。するとそれに呼応して、22時49分、学衆Tさんから037番の再回答が届いた。それをトミーは「流石最後までの粘りのChase!」と称え、0時00分に指南を返した。
場は動き続けている。
角山祥道(ジャイアン)
編集的先達:藤井聡太。「松岡正剛と同じ土俵に立つ」と宣言。花伝所では常に先頭を走り感門では代表挨拶。師範代登板と同時にエディストで連載を始めた前代未聞のプロライター。ISISをさらに複雑系(うずうず)にする異端児。
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