切実も渇望も抱えて:チーム哀楽ロマネスコ【79感門】

2022/09/19(月)17:42
img

 感門之盟は旅立ち前の宴である。2日間にわたって行われた第79回感門之盟。感門を迎えた49[守]、48[破]、37[花]の学衆、入伝生、指導陣がリアル・オンラインで集い、互いを言祝いだ。
 49[守]切実ゲノム教室師範代の滝沢章、渇望ネオモード教室師範代の辻井貴之、そして師範森本康裕からなるチーム哀楽ロマネスコもとうとうその時を迎えた。

 


【利他の編集を目指す滝沢章】
 滝沢はトコトンまで他者のことを考える。師範代登板と同時に生活と仕事と大きく環境が変わり、思うように時間も取れない状況も多かったが、考えるのは常に教室の学衆のことである。
その指南は律師の八田英子を「今の師範代はここまでの指南ができるようになったのか」と唸らせ、守学匠の鈴木康代は「恋文のような指南だった」と評した。
 稽古を通して自分自身の編集ノートを作ったという学衆もいれば、「切実ゲノム教室で良かった」としみじみ語る学衆もいた。滝沢の指南や振る舞いが結実した瞬間であった。

滝沢には切実ゲノム教室学衆の福澤美穂子から感謝の花束が贈られた

 

 

【頼れる兄貴分、辻井貴之】
 若人からベテランまで、老若男女問わず学衆を任せられる兄貴分とは、今回速修コースで再登板した辻井のことである。初受講の学衆のみならず、49守最年少の学衆から再受講の学衆までを一手に引き受けた。辻井自身も突発的な仕事で時間編集に苦心した師範代の一人であったが、わずかな時間を見つけて指南を返し、休日は指南の嵐であった。
 学衆の「難しかった」を「楽しめた」に変容させ、別の学衆からは「こんなに丁寧な指導をいただける教室なんて生まれて初めて」という声もあった。師範代にとってもこの上ない喜びである。

再登板の辻井、渇望ネオモード教室で起こった編集を語る

 


【イシスを変える?新たなルル三条】
 「みなさま、助けてください!」
 渇望ネオモード勧学会に学衆上原悦子の声が響く。感門之盟のコーナーの1つである「イシスにあったらいいルル三条」に上原の案が選ばれたのだ。49守の各教室が一丸となって今のイシスにほしい新たなルル三条を作り、4つの教室が感門之盟で発表することになっていた。そのうちの1つが渇望ネオモード教室の「コスプレお題」である。既にあるお題のルル三条をアレンジし、文体を自由に着替える(コスプレする)ことで、学衆の殻をさらに破ってもらおうというものだ。
 上原の案をベースに、教室の仲間、師範代、師範と共に昼夜問わずの交わし合いが続き、磨き上げられた。自由だからこそ動く編集もある。「コスプレしたからこそ普段の自分ではできなかったであろうコメントができた」という声もあった。そこには「たくさんのわたし」や略図的原型、様々な[守]の稽古が相互に繋がりあう様子があらわれていた。

「コスプレお題」の発案者、上原悦子はイシス子どもフィールドでも活躍中

 


【旅立ちの哀楽ロマネスコ】
 卒門証は世界に一枚、その学衆のためだけのものである。残念ながら感門之盟での全員集合とはいかなったが、両教室で6名の学衆に対して、師範代の言葉と共に卒門証が贈られた。
 「あたたかで楽しげな手触りのする編集」「ウィットに富んだ編集力」「雪の音を響かせてくれた」「編集の宝を手にした」「ヒーローのようなやさしさとかっこよさ」「機をはずさない稽古ぶり」など、教室模様やその学衆の稽古模様がギュッと凝縮され、師範代のありったけの編集が込められている。Zoom越しではあったが、学衆と師範代の表情には達成感と清々しさが溢れていた。
 それぞれのこれからの編集なども交わし合い、お互いを讃えながら宴を終えたチーム哀楽ロマネスコの学衆、師範代、師範は次なる旅路へ歩き出す。

限られた時間ではあったが互いを言祝ぎあい、次なる旅路へ

 

(写真:林朝恵)

——————–

第50期[守]基本コース 応募受付中!

応募締め切り:2022年10月10日(月)

稽古期間  :2022年10月24日(月)~2023年2月19日(日)

申し込みはこちら

 

 


  • 森本康裕

    編集的先達:宮本武蔵。エンジンがかかっているのか、いないのかわからない?趣味は部屋の整理で、こだわりは携帯メーカーを同じにすること?いや、見た目で侮るなかれ。瀬戸を超え続け、命がけの実利主義で休みなく編集道を走る。

  • 速修は定常の番ボーと共に―49[守]速修スタート!

    5月23日も出会いの日である。  22日に49[守]定常コースで一斉にスタートした番選ボードレール(番ボー)で、学衆と師範代のラリーの応酬が勢いを増すと同時に、49[守]速修コースが開講した。 ほとんどのお題が1日1題 […]

  • ミチの扉が開かれる―49[守]スタート

    4月25日は出会いの日である。  49[守]の学衆は昨日教室に届けられた開講の案内を手に、期待と緊張を混ぜこぜにしながらその時を待っていたであろう。「この教室名は一体何なのか?」「編集稽古とはどのようなものなのか?」「 […]

  • REMIXはあちこちで起こる―48[守]師範代座談会2

    REMIXは感門之盟の直後も止まらない。卒門式を終え、校長校話から次の問いを受け取ったばかりの48[守]師範代が集まり、座談会が開かれた。    参加したのは渋江徹師範代(じきじき編調教室)、輪島良子師範代( […]

  • 物語講座四冠受賞の男【78感門】

    学林局はその日一番慌てふためいた。感門之盟初日、物語講座14綴受賞式での出来事だ。物語講座では、窯変落語賞、窯変ミステリ賞、窯変幼な心賞、トリガー賞、編伝賞、冠綴賞の6つのアワードが発表される。最初に発表された窯変落語 […]

  • カワルは外からも内からも――48[守]の声

    48[守]の19教室では、113名の学衆が見事、門を出た。彼らは、なぜイシスの門を叩いたのか。[守]で何を得たのか。何がかわったのか。師範によるインタビューによって、学衆の「声」をお届けするインタビューの第5回。「カワ […]