飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。

オンライン伝習座の新しい試みの一つとして、「師範による『千夜千冊エディション』語り」がある。
師範が『本から本へ』『情報生命』『理科の教室』『感じるビジネス』といったエディションについて語りのリレーをするコーナーだ。
最新のエディション『大アジア』の章立てをバトンに、吉村林頭がスタートラインに立った。
「第1章では古代から中世前の東アジア、第2章ではこうありたかった近代アジア、第3章では歪められていった大アジア、第4章で西洋歴史観から見たアジアへの物申すものが語られる。」
編集工学研究所では、千夜千冊のメルマガ「千夜千冊プレス」を発行しているが、吉村林頭は昨年末に大アジアの千夜千冊3連打(「事大主義」「思想課題としてのアジア」「アジア英雄伝」)のプレスを担当した。
「『事大主義』はベース、こうありたいアジア像に向かったのが『思想課題としてのアジア』、そうしたアジアをターゲットに駆け抜けたのが『アジア英雄伝』と一気通貫に読みたいと思った。」
となるとベースとなる事大主義とはどういうものか。
「孟子の『以小事大』、つまり小国を以って大国に事えるが由来。この『大』がかつては中国で、今は西洋になっている。」
となると何を「大」として事えるのか。
「それは『知の編集術』にある編集は不足、対話、遊びから生まれる、編集は照合、連想、冒険であるであって、六つの編集ディレクションだと。」
「大イシス主義者」な吉村林頭の提言から次の師範へバトンがつながった。
※画像のオンライン左手前はスイッチングやSEの穂積スタッフ、右奥が吉村林頭。
上杉公志
編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。
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コメント
1~3件/3件
2025-08-16
飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。
2025-08-14
戦争を語るのはたしかにムズイ。LEGEND50の作家では、水木しげる、松本零士、かわぐちかいじ、安彦良和などが戦争をガッツリ語った作品を描いていた。
しかしマンガならではのやり方で、意外な角度から戦争を語った作品がある。
いしいひさいち『鏡の国の戦争』
戦争マンガの最極北にして最高峰。しかもそれがギャグマンガなのである。いしいひさいち恐るべし。
2025-08-12
超大型巨人に変態したり、背中に千夜をしょってみたり、菩薩になってアルカイックスマイルを決めてみたり。
たくさんのあなたが一千万の涼風になって吹きわたる。お釈迦さまやプラトンや、世阿弥たちと肩組みながら。