150回44[破]伝習座。
佐々木局長からのメッセージに続いて、相部礼子番匠が師範代にとっての編集稽古の4つの重点を伝えた。
1.合わせ・重ねを意識する。
[守]の基本から、応用・実践の[破]へ。
[破]は自分のメッセージを実践的に出していく場。
そのための型を自ら意識的に選んでアウトプットする。
型を意識的に用いる学衆は後押しを、無意識の学衆には方法を取り出し実感してもらう。
そのために必要なのが「編集用語」。
編集用語は教室での共通の地となるもの。稽古を通じて、[守]の積み重ねで共有した地を活かして、さらに豊かにしていってほしい。
2.学衆メトリックを意識し、別様の可能性を見出す。
再回答や推敲は、学衆の別様の可能性を出すためにある。
文体編集術の「5W1H」と「いじりみよ」の稽古は突き詰めていくと正解に向かいがちだが、それではいけない。
そもそものテーマ設定に問題があれば、時にネタを切り替える勇気も必要。
再回答を遠慮することは、別様の可能性の機会を潰すことにもなる。
再回答・推敲を促すかの判断は「別様の可能性に繋がるかどうか」。
そのメトリックを意識して差し出せば、別様の可能性は動き出す。
指南が学衆の変化のきっかけになる。これこそ指南の醍醐味だ。
3.学衆は全ての場に投じ、師範代は全ての場を生かす。
勧学会は状況確認やリズムをつくるだけではない。
[破]では、稽古から少し離れて編集術を語り合える場にもなる。
将来の学衆へのメッセージも残したい。
別院の編集術レクチャーも、師範代の言葉でのいいかえを。
師範代が場を引き受ける編集は、学衆にとって何よりの編集の実践である。
4.破から広がる編集的世界観を指し示す。
世界は編集に満ちていること。編集的自己を学衆と一緒に感じること。
学衆が編集的世界観へ向かうために、師範代はよきガイドであれ。
期中に生まれる校長の書籍や千夜千冊、エディションなどを契機に。
上杉公志
編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。
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