「壊す」と「破る」はどう違う? 突破者60名のこの先は【祝!!47[破]突破】

2022/02/07(月)17:45
img

壊すだけが「破」ではない。仏教語の「破執」といえば、とらわれの心や知見を破ることを指し、「破邪顕正」も誤った見解を打破すること。「破情」とは、迷いを捨てることだ。つまり、「破」とは何かを破ることによって、その奥に蟠っていた本来がガバっと顕在してくる動向を示す。たんなる乱暴狼藉は、破ではない。破ったあとどうなるか、が肝心なのだ。

 

立春をすぎた2月6日(日)22時、《突破》の刻限を迎えた。10月11日から、17週間にわたり文体・クロニクル・物語・プランニング、4つの編集稽古を積みあげる破の旅路。期限までに全番回答を果たした突破者は、47[破]では80名中60名だった。

 

* * *

「リアルに腸を破るところから始まりました」とは、開講直後、開腹手術を余儀なくされたオブザ・ベーション教室Mの言。Mは病室で痛みをこらえながら知文を書き、「本当に大事だと思ったのは、とにかく方法に頼ることでした」と振り返る。「どうせ手が止まっているなら同じことと、[守]で学んだコップや豆腐のお題をやっていました。ムダになりませんでした」と、限界にあたって型に出ることの重要性を骨身に感じている。

 

突破30分後、同教室Yもあふれる思いを綴った。

「こんなに真剣になれる学びの場があること。こんなに真剣になれる自分がいたこと。こんなに真剣に向き合ってくれる指導陣がいること。すべてが驚きでした」
「歳を取ると頑固になりますが、『知っていることだけで勝負しない』という稲垣景子師範代の言葉を肝に銘じて、残りの時間、動かせるものは出来るだけ動かしていこうと思います。2月20日の花伝所ツアーにも申し込みました」

 

《突破》とは、イシス編集学校[破]コースの修了である。そして同時に、師範代養成講座[花伝所]や、[離]世界読書奥義伝、[多読ジム]、[物語講座]、[風韻講座]などの受講資格でもある。一皮むけた学衆たちは、イシスで遊ぶための必須パスポートを手にさらなる編集を続ける。

 

※参考千夜

1252夜『守破離の思想』

 

※アイキャッチ

白川静『常用字解』


  • 梅澤奈央

    編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。

  • 【近大文楽】吉田玉男一門、図書館ロケの段

    初代吉田玉男師匠に導かれていたのかもしれない。2022年春、近畿大学図書館アカデミックシアターのために生み出されたひとつの文楽。太夫三味線の収録は、初代玉男師匠の菩提寺で行われた。別日、その音声をもとに人形を遣ったのは、 […]

  • 【近大文楽】三味線・鶴澤清志郎インタビューの段

    近畿大学ビブリオシアターのプロモーション映像のために、ひとつの曲が書き下ろされた。手掛けたのは、鶴澤清志郎。人間国宝・鶴澤清治の弟子であり、文楽座命名150年の記念すべき令和4年4月公演においては、第一部「義経千本桜」の […]

  • 【近大文楽】義太夫三味線レコーディングの段

    とざいとーざい。このところ近大文楽プロモーション撮影、義太夫三味線レコーディングの段。あいつとめまするマネージャー・編集工学研究所橋本英人、プロデューサー吉村堅樹、ディレクター小森康仁。とざいとーざい。   古 […]

  • 24時間学習OK!修了率80%超!【1:1:10の法則】がもたらす革新的な学習スタイルとは

    一年前を振り返ってみてほしい。何度目かの緊急事態宣言下、東京オリンピックの開催に揺れたあのときから、ひさしぶりに晴ればれとしたゴールデンウイークを終えたこの日まで、あなたはどんな変化を遂げただろうか。答えに窮したあなたに […]

  • 若者よ、ふざけなさい。近大生24名がイシスに挑む【49[守]開講】

    廊下は走るな、教室で騒ぐな、寄り道はダメ、いい子でいなさい――。学校には禁止事項が多い。しかしこの学校は真逆だった。教員川野貴志は言った。「みなさんには、ふざけてもらいたい」イシス編集学校49[守]開講日の晩である。 & […]