10秒以内に8人が「はい!」と応答。このスピードが選りすぐりの大学生である。
今期も奴らがやってきた。日本が誇る本の二大聖地といえば、東の角川、西の近大。松岡正剛が監修した本の劇場を擁する近畿大学から、20名の学生がイシス編集学校[守]コースへ乗り込んできた。
2019年春、42[守]から近大学衆を迎えて3年目。今期も開講日にあわせて、Zoom上で交流会を開催した。90分後、毎期「近大番」として学衆を見守る川野貴志(47[守]近大番)はつぶやいた。「今年はなにか違う」
それもそのはず。毎期熾烈を極める選考に際し、橋本英人(参丞)は「本気のヤツ求む」と焚きつけたのだ。提出された2つの事前課題を、橋本と衣笠純子(学林局)が精査。合格通知が届けられたのは、返信速度、言語密度、思考体力などあらゆる観点から点検し、4ヶ月間の編集稽古を全うできると見込まれた期待の新星だけだ。
「私は、アウトレットで売られているゴディバのチョコレートです」
「私は、パティシエが作る炊き込みご飯です」
「私は、穴あきの泥入りキャンディです」
2分の制限時間につぎつぎと回答される自己紹介。近大生3万人のなかの20名は、やはり視点が違う。ひとりの学生がすまし顔でタイピングする。
「私はハードなグミです。顎が疲れるくらいしぶといでしょう」
HARIBO級に噛みごたえのある近大学衆が、47[守]に喰らいつく。
梅澤奈央
編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
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