イシス編集学校メールマガジン「編集ウメ子」のサンプルです。メルマガに登録すると、編集のエッセンスを学べるかるい読み物が毎週届きます。
▼イシス編集学校メールマガジン 登録はこちらから
front_es@eel.co.jp
※タイトルに【メルマガ希望】、本文に【お名前】をご記入ください。
※登録無料です。メルマガ読者限定の割引クーポンなど、お得情報も配信いたします。
※未入門者の方にむけた告知が含まれますが、編集学校入門者も登録歓迎です。
------------------
イシス編集学校 メールマガジン
編集ウメ子vol.3 ゴロあわせの記憶術
------------------
早押しクイズです。
平安京遷都は何年?
はいっ!
なくよウグイス平安京、794年!
おぉ~~大正解です。
おっと、名乗りそびれました、
イシス編集学校師範の梅澤奈央(通称ウメ子)です。
学生時代、ゴロ合わせって
お世話になりましたよね。
いま流行りの「鎌倉殿」も、
「いい国つくろう鎌倉幕府♪」と
すぐにゴロが思い浮かぶでしょう。
じゃあ、聞いてみましょう。
室町幕府滅亡は何年?
奈良の大仏が建ったのは?
日清戦争は?日露戦争は?
……こう聞かれると、
パッと答えられませんよね。
でも不思議じゃありませんか?
鎌倉幕府も室町幕府も
おなじく中学時代に覚えたのに、
室町幕府のほうはすっかり
忘れてしまう。
なぜなんでしょう。
ここには、
人間の記憶と再生に関わる
大きな謎が隠れています。
◆ ◆ ◆
じつは「ゴロ」というのは、
かつて「語路」と綴りました。
つまり、
言葉に道筋をつけるのが
「ゴロあわせ」。
たとえば五七五にするとか、
リズムを付けることも
広義のゴロあわせと
言えるでしょう。
ほら、
「墾田永年私財法」って
なんだか知らないけど
覚えてません?これって、
「コンデンエーネン・シザイホー」
という七五調だから
記憶に残るわけです。
ほかにもほら、
「三井住友ビザカード」とか
「千と千尋の神隠し」だって、
「セブンイレブン、いい気分」も、
そういえば、
「飛んで火に入る夏の虫」も、
米津玄師の《Famingo》も
《津軽海峡・冬景色》も
よくみてみれば七五調でできています。
そして冒頭の
「鳴くよウグイス平安京」も
七五調だからなんとなく
心地がいいんですよね。
794年とか
1192年(いまは違うようですが)
など、無味乾燥な数字であっても、
リズムや意味を追加することで
何十年も記憶に残る言葉へと
作り変えることができるんです。
◆ ◆ ◆
人間が何かを思い出すとき、
つまり記憶を再生するときは、
なんらかの「インデックス」が必要です。
「平安京」とか「鎌倉幕府」とか。
でも、そのような
インデックスだけがあっても
中身もくっついてこなければ意味がない。
本棚から本を出すとき
本の表紙だけがベロンと
出てきても意味ないですもんね。
インデックスと
中身にあたる部分を
やわらかいゴム紐で結ぶのが、
今日お伝えした「ゴロ」だったわけでした。
みなさんもぜひ、なにか
覚える必要があることがあったら
「言葉の道」を作るのを
意識してみましょう。
また、プレゼンをするときや、
スピーチをするときなど、
なんらかの
「記憶に残りやすい言葉」を使うと、
グッと印象に残りやすくなります。
こちらもおすすめです。
◆ ◆ ◆
イシス編集学校は、
私たちが脳みそで行っている
「情報編集」を学んでいきます。
ということは、
記憶と再生にまつわる謎にも迫れるし、
もしかして記憶力もよくなるのかも?
そんなイシスの編集稽古が気になる方は
いつでも無料の「編集力チェック」で。
https://es.isis.ne.jp/web_taiken/entry1.html
ではまた~
イシス編集学校 師範 梅澤奈央
◆本日の参考書籍
『ちょっと本気な 千夜千冊虎の巻』松岡正剛、求龍堂
『日本文化の核心』松岡正剛、講談社現代新書
------------------
▼イシス編集学校メールマガジン 登録はこちらから
front_es@eel.co.jp
※タイトルに【メルマガ希望】、本文に【お名前】をご記入ください。
梅澤奈央
編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
【イシスの推しメン/18人目】どうすれば、子どもは本が好きになる? 理学療法士・得原藍が語る、イシス編集学校の重要性とは
ゆとり教育が始まって20年、文科省の目論見は外れた。学力低下が囁かれ、公教育への不信感が募る。どうすれば、自分のチカラで考えて生きることのできる子どもを育てることができるのだろうか。 イシス編集学校の教育スタイルは「対話 […]
【イシスの推しメンSP/17人目】一級建築士・山田細香は、なぜ震災を機にイシス編集学校を選んだのか
人生に、転機はふいに訪れる。道端で出会った風景に心動かされ、たまたま見たテレビの言葉に救われて、そして突然起きた地震になすすべもなく翻弄される。 遊刊エディストの人気連載「イシスの推しメン」17人目は、一級建築士の山田細 […]
【ARCHIVE】人気連載「イシスの推しメン」をまとめ読み!(18人目まで)
イシス編集学校の魅力は「人」にある。校長・松岡正剛がインターネットの片隅に立ち上げたイシス編集学校は、今年で開校23年目。卒業生はのべ3万人、師範代認定者数は580名を超えた。 遊刊エディストの人気企画「イシスの推しメン […]
【イシスの推しメン/16人目】不動産投資と編集術の意外な関係?! 世界と渡りあうアセットマネージャー平野しのぶは、なぜ「日本語」にこだわるのか
世界は急速にボーダーレス化している。英語を共通語に、丁々発止と渡り合う日本人も少なくない。世界で働く彼らにとって、日本人であることの強みはどこに見出しているのだろうか。英語を母語にもたないことは不幸なのだろうか。 イシス […]
【子育てママ・パパ必見】おやこ向けの無料編集力チェック、始まりました【期間限定】
あのころは無邪気に信じていたでしょう、「おとなのほうが、すごい」と。しかし、おとなになった私たちは、それが真実でなかったことに気づきます。ユニークな言葉選びや、豊かな想像力、意表をつく色づかい。こどもの小さなアタマには、 […]