ハンノキの葉のうえで、総身を白い菌に侵されて命を終えていたキハダケンモンの幼虫。見なかったことにしてしまいたくなるこんな存在も、アングルを変えてレンズを向けてみると、メルヘン世界の住人に様変わりする。
春のイシスは着替えの季節である。3月21日の感門之盟からわずか10日のうちにすっかりロールチェンジをはたす。学衆から師範代へ、師範代から師範へ。師範から再び師範代へ。10年ぶりに師範の袖を通す者もいる。
この春、多読ジムスペシャルコースの冊師から49[守]師範へと軽やかに着替えたのが加藤めぐみ師範である。2022年4月2日の伝習座で担当した用法1語りのタイトルは「〈属性〉仕立て」。“かとめぐ”こと加藤師範自身、「AI疑惑の超絶アーチスト」「謎めく21世紀の女」松岡校長をして「次世代のリーダーになるだろう」と言わしめた「iGen」など、これまでに多くの属性をまといつづけている。
加藤師範は、「属性」とはなにかに立ち返り「〈属性〉は『内的属性(本質)』と『外的属性(偶有性や様態)』に分けてとらえられる」と捉えた上で、「イシスではこの二つの属性を区別しない。そうではなく、無数の外的属性(偶有性や様態)の組み合わせが、あなたをあなたという本質(内的属性)たらしめているのではないだろうか」と属性を編集することで広がる別様の可能性を示した。ちなみに、かとめぐのファッションは毎回注目を集めており、松岡校長も密かに楽しみにしているという。
つづいて登場したのが阿曽祐子師範。初の師範を担当した48[守]では、教室での編集稽古をスクープするエディストライターロールへの早着替えで新しい師範モデルを披露した。49[守]の伝習座では指南語りから用法2語りへロールチェンジしている。
「情報とは差異であり区別すること。情報はすでに必ず関係(構造)が内包されています。情報は一人ではいられない『ハイパーリンク状態』なのです」。この前提に、用法2の編集思考素やスコアについて語りを始めた阿曽師範。「できるかぎり公私混同をめざす。公私を区切るタブーがあれば、それにも挑む。そこに「共」が生まれてきたら、『共の場』で遊ぶ」という松岡校長の言葉を引用しながら、「『公×私→共』の一種合成を実践する校長に肖って、師範代でも公私混同であってほしい」とエールを述べた。
ロールが変わればツールもルールも動く。指導陣のロールチェンジと共に、49[守]講座も装いを新たに始動した。
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イシス編集学校
第49期[守] 指導陣
2022年4月25日(月)~2022年8月21日(日)
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■師範代
小松原一樹 ● 八段プラモデル教室
大塚信子 ● 唐傘さしていく教室
総山健太 ● ライ8反攻教室
宮坂由香 ● 感応おにぎり教室
齋藤彬人 ● 赤いランドセル教室
福井千裕 ● きざし旬然教室
安田晶子 ● キジトラ疾走教室
森重 実 ● 配線うなる教室
船山一樹 ● 三叉毘沙門教室
寺田悠人 ● アニマ臨風教室
三津田恵子 ● かく書く然り教室
西村宜久 ● ニシダ鳥肌教室
三浦純子 ● ピッピ乱反射教室
古谷奈々 ● にじゆら発色教室
古澤正三 ● 脱皮ザリガニ教室
野住智惠子 ● 男装いとをかし教室
相部礼子 ● 忖度しないわ教室
滝沢 章 ● 切実ゲノム教室
辻井貴之 ● 渇望ネオモード教室
■校長 松岡正剛
■学匠 鈴木康代
■番匠 若林牧子、石井梨香
■師範
阿曽祐子、新井和奈、大澤靖永、
尾島可奈子、景山和浩、加藤めぐみ、
嶋本昌子、白川雅敏、森本康裕、
鈴木亮太、井田昌彦
第49期[守]基本コースの詳細・申込はこちら
上杉公志
編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。
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コメント
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2026-02-10
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2026-02-05
誰にでも必ず訪れる最期の日。
それが、どのような形で訪れるかはわからないが、一番ありえそうなパターンの一つが終末介護病棟での最期じゃないだろうか。沖田×華先生と言えば、自虐ネタのエッセイマンガでよく知られるが、物語作家としても超一流だった。深く死に向き合いたい方は、是非ご一読を。
(沖田×華『お別れホスピタル』)
2026-02-03
鋸鍬形、犀兜、鰹象虫、乳母玉虫、碁石蜆、姫蛇の目、漣雀、星枯葉、舞妓虎蛾、雛鯱、韋駄天茶立、鶏冠軍配、鶉亀虫。見立ては、得体の知れないものたちを、手近に引き寄せたり、風雅に遊ばせることの糸口にもなる。