ISISをダンゼン・ダントツにするiGenセブン

2021/10/27(水)09:17
img

 『情報の歴史21』で追加された1996年。当時の若者の未知は海外にあり、『深夜特急』とパスポートを手にバックパックで個人旅行に出ることが自分の世界を広げる方法だった。現在パスポートはスマホに代わり、手のひらでタップすれば世界にアクセスできる時代。1996年前後に生まれたイシスiGenたちもiPhone、iPad、iPodを編集のお供にして世界と対峙をしている。

 手中のデジタル世界にはうめこが台所で読み耽った『さびレズ』の生きづらさもあれば、中村が興奮したアナロジー解読の地図もある。網口はスマホには目もくれず黄色い『ナショジオ』に首ったけのようだが、一方で穂積は「#」運動はスタイルや文化を細らせると読む。パスポートのスタンプが世界との接点であった時代を思えば、彼らの情報との付き合い方は超高速である。その速さは東京から大阪までリニアで1時間の比ではない。それ故にiGenの編集をキックしたものは、生命霊感というのは面白い。カトメグに至っては通りすがりの人の注意のカーソルに憑依までしてしまう。ここに彼らが《編集》に夢中になる秘密があるのだろう。

 

 NEXTからDAN ZENへ。これからのイシスをダンゼン・ダントツにするために番記者うめこは知文術を武器に掲げる。ミュージシャンの上杉、梅澤、穂積は音や聴覚、サイボーグカトメグは 技術×認知科学に編集可能性を賭ける。以前より若者の会を作りたいと言っていた中村はiGenで全講座乗っ取りを目論見、街から消えていく風景にノスタルジーを感じている網口は七輪で日本を取り戻そうとしている。一見バラバラに見えるが、むしろ個別性があるからこそつながれるところがiGenっぽいとも言える。だとしたら彼らはデジタルバックパッカーとも言えようか。パティキュラリゼーションを輝かせてイシスの最前線に立つiGenたちの編集革命にますます注目されたし。

 

■シリーズiGen~イシスをDAN ZENにする7名~

001:穂積晴明 外郎売りからDJまで 多芸多才のデザイナー

002:中村麻人 数理モデルを脇差に 解析フェチの編集侍 

003:梅澤光由 全身義体を夢見る エディトリアルジャズピアニスト

004:網口渓太 関西弁のミク太郎 憧れ力で起動する編集少年

005:梅澤奈央 獲物はイジって逃さない 言葉フェチの人気記者

006:加藤めぐみ AI疑惑の超絶アーチスト 謎めく21世紀の女

007:上杉公志 ピアノ奏でる エディストの貴公子


  • 後藤由加里

    編集的先達:小池真理子。NARASIA、DONDENといったプロジェクト、イシスでは師範に感門司会と多岐に渡って活躍する編集プレイヤー。フレディー・マーキュリーを愛し、編集学校のグレタ・ガルボを目指す。

  • ついに公開!セイゴオ本が動画になる「册影帖」制作裏舞台 10shot

    「人間は悲しい。率直にいえば、それだけでつきる。」と長谷川時雨はいう。だとしたら、悲しさの断片から何かを発現させたっていいじゃないかという気持ちにもなろう。そんな気持ちに寄り添うかのように今期47[破]よりセイゴオ知文 […]

  • 師範代が帰ってきた!47[破]伝習座 10shot

    ついに師範代が本楼に帰ってきた。およそ二年ぶりのことである。昨年春以降、伝習座はオンライン開催が常となり、師範代はいつも画面の向こう側にいた。(いや、厳密にいうとジャイアン角山祥道師範代だけは一度だけやってきた)リアル […]

  • ISIS 20周年師範代リレー [第42期網口渓太 令和のイシス的バーチャルアイドル]

    2000年に産声をあげたネットの学校[イシス編集学校]は、2020年6月に20周年を迎えた。第45期の師範代までを、1期ずつ数珠つなぎにしながら、20年のクロニクルを紹介する。   ◇◇◇ 「平成最後の○○」と […]

  • 美容師モトカ、松岡正剛をカットする。本楼美容室 遅ればせの10shot

    なんだか騒がしい一週間だ。深谷もと佳が小倉加奈子に応じれば、松岡正剛が深谷もと佳に応える。田中晶子が速報を届ければ林朝恵が騒ぎ、梅澤奈央がニュースにする。遊刊エディストと千夜千冊をめぐる事件にざわざわが止まらない。吉村 […]

  • 私と世界がつながる方法 36[花]入伝式 10shot

    森村泰昌はM式として青木繁となった。そこには「まねび」という姿勢が貫かれている。花伝所においても同じである。「まねび」とは昔から日本にあった学習方法でもあり、花伝所が掲げる大旗でもある。 先週末、36[花]入伝式が行われ […]