空中戦で捉えた獲物(下)をメス(中)にプレゼントし、前脚二本だけで三匹分の重量を支えながら契りを交わすオドリバエのオス(上)。
豊かさをもたらす贈りものの母型は、私欲を満たすための釣り餌に少し似ている。

「よーいドン! 」で “本に入り”、
「さあ、語って!」で “本から出る”。
居合わせた人に、見てきたばかりの出来事を無我夢中で語る。
孤読では味わえない読みの加速感や語りの臨場感は、日頃の読書の方法を一変させる。意外にも江戸時代に編み出されていた読書法だ。
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読書というもの、本に入って本から出てくるものだ。入ってばかりいるのもいいが、それだけでは過食症や偏食になる。
入って刻印し、出て刻印する。
とくに出てくるときの<<即刻の編集>>が読みの要訣になる。
ただし一人で読んだ本を思い出す(再生してみる)には、いささかコツがいる。
それを<何人かの会話の声がその場で伴奏してくれる>と、思いのほか読みが「描かれたもの」(山水画)のようになって忘れがたくなる。
ぼくはいつしかこういう読み方を「共読」と呼ぶことにした。
千夜千冊1661夜 前田勉著『江戸の読書会』
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編集読書のメカニックをわかりやすく紐解き、共読ゾーンへとナビゲートするのは、軽井沢在住のイシス編集学校・師範のお二人。ジャズシンガーの中原洋子と、IT業界の専門家&ドラマー&農業見習いの浅羽登志也。
四月にオンライン開催したワークショップ「ツンドク三冊屋」に続く第2弾です。
初秋の風立つ軽井沢の森、ティータイムにお集まりください!
*本好きの方はもちろん、読書が進まない方はぜひよい機会に。
秋期[守]コース入門を検討中の方もぜひお気軽にご参加ください。
<共読する方法の学校>のユニークな編集稽古にも似た学びの方法を
体験いただけます。
**<目次読書術>をワークします。
未読の新書を1冊ご用意ください。
新書でなければ「目次がしっかり読める」本でも構いません。
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イシスフェスタオンラインツアー@軽井沢
「向こう三冊両隣り袖擦り合うも多読の縁」
2021年9月18日(土) 15:00~17:00
■会場:Zoomを利用します。
お申込みの方に参加用URL、パスワードをお送りします。
■定員:12人
■料金:1100円(税込)
■インターアクター
:浅羽登志也(師範・多読ジム冊師/ガイアラボ代表、ドラマー)
中原洋子(師範・多読ジム冊師/ジャズシンガー)
■申し込みはこちらから
https://shop.eel.co.jp/products/detail/334
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軽井沢でツンドク三冊屋@ONLINE 2021/04/14
https://edist.isis.ne.jp/post/ets2021s_karuizawa2/
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
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コメント
1~3件/3件
2025-09-09
空中戦で捉えた獲物(下)をメス(中)にプレゼントし、前脚二本だけで三匹分の重量を支えながら契りを交わすオドリバエのオス(上)。
豊かさをもたらす贈りものの母型は、私欲を満たすための釣り餌に少し似ている。
2025-09-04
「どろろ」や「リボンの騎士」など、ジェンダーを越境するテーマを好んで描いてきた手塚治虫が、ド直球で挑んだのが「MW(ムウ)」という作品。妖艶な美青年が悪逆の限りを尽くすピカレスクロマン。このときの手塚先生は完全にどうかしていて、リミッターの外れたどす黒い展開に、こちらの頭もクラクラしてきます。
2025-09-02
百合の葉にぬらぬらした不審物がくっついていたら見過ごすべからず。
ヒトが繋げた植物のその先を、人知れずこっそり繋げ足している小さな命。その正体は、自らの排泄物を背負って育つユリクビナガハムシの幼虫です。