怒濤の番ボー祭りが終わった。
嬉しいことに、わが角道ジャイアン教室の面々は、3倍辛口モードのジャイアン指南も喜んで受け入れ、取り憑かれたように彩回答に励んだ。教室での番ボー関連のやりとりは全体で98回を数えた。9人全員がエントリーを成し遂げたことを、素直に誇らしく思う。
期間中は毎朝、<勧学会>より、ヒント&激励の「ジャイアンVOICE」を届けた。機を見てその日の朝、内容を決めていたのだが、実はひとつだけ何日も前から用意していたのに、届けなかった手紙がある。
角道ジャイアン教室のみなさん
おはようございます。
番ボー祭り、真っ只中ですね!
今日は師範代の学衆のころのお話を少々。
みなさんの中にも「彩回答」がしっくり来ない方がいるかもしれません。
何を隠そう、師範代もそうでした。
学衆時代の番ボーを改めてチェックしてきたのですが、彩回答はたった2回。
忙しさを理由に、形だけの彩回答を返して、済ませていました。
エントリーもほとんどが最初の回答からです。
ところが、教室に10回も彩回答をした仲間がいました。
「よくやるよ」と傍目から見ていたのですが、いざ別院での講評で、評価されたのは10回彩回答の仲間でした。
彩回答によって回答が磨かれたんですね。
師範代にもその変わりようがわかりました。
そうやりきったんです。
では自分は?
あの時なんでいい加減だったんだろ。
なぜやり尽くさなかったんだろう。
この時の悔いが、師範代の中にはずっとあります。
アホな後悔です。
そして師範代は、そんな後悔をみなさんにしてほしくない。
さあ、いきますよ!
とことん付き合います。
一緒に走りきりましょう!
角山祥道@角道ジャイアン教室
お祭りの間中、ジャイアンの頭の中をずっと占めていたのは、この時の「後悔」だ。フラジャイルや不足と言いかえてもいい。どうやったら彩回答にのってくれるか。ラリーの面白さに気づいてくれるか。七茶の「charm」に意義を見いだしてもらえるか。
あの時足りていなかったことを、師範代になって埋めている。
ハハハハハ。
考えてみれば模範的な学衆ではなかった。取り柄はスピードだけ。型の理解もいい加減、振り返りも適当。お題に何度もケチをつけた。不良学衆である。そう、「不足」だらけなのだ。
今期の登板師範代の中には、エントリーすらしなかったヤツもいる。何週間も稽古から逃げ出していたヤツもいる。どっこい、そういう不足だらけの師範代の教室は、番ボーで大いに盛り上がった。
心配は杞憂に終わり、結局この手紙はお蔵入りとなった。角道ーズの熱意は、ジャイアンの杞憂など蹴飛ばし、師範代の「不足」の穴を彩回答で埋め戻した。なんのことはない、学衆たちは師範代のはるか先を走っていた。
祭りの後、ひとりの学衆から彩回答が届いた。
そこには「これは角道ーズだけへの回答です!」と書かれており、稽古や指南の様子が、お題に沿って一種合成されていた。
おい、俺を泣かすとはいい度胸だな。
(2020.12.4)

▲教室での番ボーのやり取りをそのまま、光彩に変換してみる。9つの山が美しい。