【このエディションフェアがすごい!09】ジュンク堂書店鹿児島店

2021/06/18(金)08:35
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 九州が熱い。鹿児島市の繁華街・天文館のマルヤガーデンズ内6階にある、ジュンク堂書店鹿児島店にて「千夜千冊エディション20冊突破記念フェア」が6月7日から始まりました。7月31日までおよそ2か月間、開催される予定です。
 
 フェアを見守るのは昨年イシス編集学校に入門、現在46[破]受講中の松岡竜大さん。九州エリアのエディションフェアの司令塔である九天玄氣組組長・中野由紀昌さんのフォローを受けながら、初めて棚づくりに挑戦しました。
 
 同じ苗字だからというわけではありませんが、松岡竜大さんは「松岡正剛」のある発言に特別な思い入れがあるのだそうです。それは松岡校長が『ラジオ版 学問ノススメ』(JFN)に出演した際のこと。「大量の物をそこに入れて、もう一回何かあるものに見せようとしている。この、カオス、情報に付き合う、闘う量は、いずれ決定的なものになる」という内容でした。
 
 その話を踏まえて、今回のフェアについて、次のように意気込みを語ってくれました。
「20冊を迎えた千夜千冊エディションは、『神と理性』、『デザイン知』、『少年の憂鬱』を始め、多種多様なテーマで編成されています。誰でも繋がれるテーマが一つはあるはずです。それを”小さなカオス”として、ポケットや、通勤鞄、枕元や机の上等に忍ばせてみてください。ちょっとした生活の合間にパラパラとめくるだけでも、いずれ発酵して効能があらわれるはず…。フェアの棚は、一か月のあいだに少しずつ表情を変化していくでしょうし、ネットショッピングには無い”未知に出会える本屋”へ、足を運ぶきっかけになればと願っています。マルヤでショッピングした帰りに「エディション」を買って帰るのが鹿児島のトレンドになって欲しい!」。
鹿児島有数の繁華街・天文館の象徴するショッピングモールのマルヤガーデンズ。照国神社、中央公園を背に桜島を目指してしばらく歩くとその建物が見えてきます。壁面緑化でグッドデザイン賞受賞。
 
初めて棚づくりを経験したイシス編集学校の[破]学衆 松岡竜大さん。
「美術館で絵を鑑賞するようにこの棚の前に立って『これだ』と思ったエディションを連れて帰って欲しいです」。
 
試行錯誤して配置したポップに通った方はほとんど足を止めてくれていました。
 
ジュンク堂鹿児島店でフェアを担当してくれた臼井洋明さん。九天玄氣組の中野組長と連絡を取りながら、棚づくりを全面的にサポートしてくれました。お勧めエディションは、最新刊の『仏教の源流』。
 
写真・キャプション:松岡竜大

 

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  • エディスト編集部

    編集的先達:松岡正剛
    「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。

コメント

1~3件/3件

川邊透

2025-07-01

発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。

川邊透

2025-06-30

エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
 
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
 
エディスト・アーカイブは、未知のお宝が無限に眠る別銀河。ワードさばきひとつでお宝候補をプレゼンしてくれる検索窓は、エディスト界の「どこでもドア」的存在ですね。

堀江純一

2025-06-28

ものづくりにからめて、最近刊行されたマンガ作品を一つご紹介。
山本棗『透鏡の先、きみが笑った』(秋田書店)
この作品の中で語られるのは眼鏡職人と音楽家。ともに制作(ボイエーシス)にかかわる人々だ。制作には技術(テクネ―)が伴う。それは自分との対話であると同時に、外部との対話でもある。
お客様はわがままだ。どんな矢が飛んでくるかわからない。ほんの小さな一言が大きな打撃になることもある。
深く傷ついた人の心を結果的に救ったのは、同じく技術に裏打ちされた信念を持つ者のみが発せられる言葉だった。たとえ分野は違えども、テクネ―に信を置く者だけが通じ合える世界があるのだ。