MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店は、丸善書店とジュンク堂書店がダブルネームで出店した第1号のお店です。渋谷のランドマーク・渋谷東急百貨店本店7階のワンフロアを占めており、書籍・文具の日本有数の在庫量を誇っています。見渡す限り本だらけのこれだけ広い空間は、ほかになかなかありません。ちなみに、MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店は、実は松岡校長行きつけの本屋でもあります。運が良ければ、松岡校長に会えるかもしれませんよ。
エディションフェアは、9月6日(月)から10月5日(火)まで、集合レジに近いほうのエスカレーター脇の特集棚で開催しています。場所は、MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店を使い慣れている方なら、だいたい想像がつくのではないでしょうか。エレベーターを使うことが多いと思うのですが、エレベーターを降りて、文庫・新書・文芸書などを買いに行こうと思ったら、必ず通るルート上にある特集棚です。
棚づくりを担当した渡辺泰弘さんによると、この特集棚一面を、一つのフェアでまるまる使うことはめったにないそうです。「渋谷店のなかでも、かなり規模の大きなフェアです。松岡先生の選本が多岐にわたっていることもあり、いつもに増してにぎやかな棚になりました」(渡辺さん)。
MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店のエディションフェアの特徴は、文学・歴史・思想・科学といった感じで、おおまかなジャンル分けがなされていることです。「私は文芸書担当なので、特に文芸書は、フランス文学・ドイツ文学・イギリス文学・ロシア文学・アメリカ文学などの分類もして、できるだけわかりやすくなるように心がけました」(渡辺さん)。千夜千冊エディションを一から順に辿るのではなく、20冊のエディションをジャンルごとに組み替えて再編集しているのですね。
その結果、「エディション初心者が買いやすい棚」ができ上がっています。文庫が多めということもあって、松岡正剛の世界にはじめて触れる方にも入りやすい編集棚になっています。「在庫消化率は一般的なフェアよりも全般的に良いですね。文学も思想も歴史も科学もそのほかも、まんべんなく売れています。見ての通り、特に科学本の売れ行きが好調です」(渡辺さん)。
なお、渡辺さんの好みのエディションは『観念と革命』とのこと。「担当する文芸書だけでなく、ふだんは西洋哲学、特に近現代の哲学をよく読みます」。MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店のエディションフェアは、10月5日(火)まで開催しています。Bunkamuraで美術展・お芝居・映画などを見る前後に、渋谷でのショッピングの合間に、ぜひ覗いてみてください!
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【このエディションフェアがすごい!44】MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店
【このエディションフェアがすごい!43】東京堂書店神田神保町店
【このエディションフェアがすごい!42】ジュンク堂書店 名古屋栄店
【このエディションフェアがすごい!41】MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店(大阪市)②
【このエディションフェアがすごい!40】カモシカ書店(大分市)
【このエディションフェアがすごい!39】ジュンク堂書店岡島甲府店(山梨県甲府市)
【このエディションフェアがすごい!38】MARUZEN&ジュンク堂書店 札幌店
【このエディションフェアがすごい!37】知遊堂上越国府店(新潟県上越市)
【このエディションフェアがすごい!36】MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店(大阪市)
【このエディションフェアがすごい!35】朗月堂書店(山梨県甲府市)
【このエディションフェアがすごい!34】ジュンク堂書店柏モディ店(千葉県柏市)
【このエディションフェアがすごい!番外編】ジュンク堂書店難波店(大阪市)
【このエディションフェアがすごい!32】柳正堂書店 オギノバリオ店、甲府昭和イトーヨーカドー店(山梨県)
【このエディションフェアがすごい!31】田村書店千里中央店(大阪府豊中市)
【このエディションフェアがすごい!30】紀伊國屋書店新宿本店
【このエディションフェアがすごい!29】ジュンク堂書店郡山店
【このエディションフェアがすごい!28】ジュンク堂書店三宮店(神戸市)②
【このエディションフェアがすごい!26】敷島書房(山梨県甲斐市)
【このエディションフェアがすごい!25】ジュンク堂書店大阪本店
【このエディションフェアがすごい!24】ch.books(長野市)
【このエディションフェアがすごい!22】ジュンク堂書店吉祥寺店(武蔵野市)
【このエディションフェアがすごい!19】丸善津田沼店(千葉県習志野市)
【このエディションフェアがすごい!18】ジュンク堂書店三宮店(神戸市)
【このエディションフェアがすごい!17】ジュンク堂書店大分店
【このエディションフェアがすごい!16】ジュンク堂書店難波店(大阪市)
【このエディションフェアがすごい!15】ジュンク堂書店三宮駅前店(神戸市)
【このエディションフェアがすごい!14】長崎次郎書店(熊本市)
【このエディションフェアがすごい!13】スワロー亭(長野県小布施町)
【このエディションフェアがすごい!10】ジュンク堂書店名古屋店
【このエディションフェアがすごい!09】ジュンク堂書店鹿児島店
【このエディションフェアがすごい!07】ブックセンタークエスト小倉本店
【このエディションフェアがすごい!05】りーぶる金海堂クロスモール店(宮崎市)
【このエディションフェアがすごい!03】ジュンク堂書店池袋本店
【このエディションフェアがすごい!02】ジュンク堂書店福岡店
米川青馬
編集的先達:フランツ・カフカ。ふだんはライター。号は云亭(うんてい)。趣味は観劇。最近は劇場だけでなく 区民農園にも通う。好物は納豆とスイーツ。道産子なので雪の日に傘はささない。
【Archive】擬メタレプシス論(旧:芝居と本と千夜にふれる) ※2022年8月1日現在
〈擬メタレプシス論〉 ★#全部大泉のせい[1] NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』 ★誰もコップやグラスを溶かして飲まない[2] ★僕らの現実はメタレプシスだ[3] ★本質的に信用できないからこそ信用で […]
庵主・田中優子が「アワセとムスビ」で歴史を展く【間庵/講1速報】
2022年7月24日、「間庵」が開座した。庵主は、江戸文化研究家であり、松岡の盟友でもある田中優子さんだ。間庵は田中庵主が中心となり、リアル参加者の「間衆」とともに松岡正剛座長の「方法日本」を解読、継承、実践し、編集工 […]
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誰もコップやグラスを溶かして飲まない[擬メタレプシス論:2]
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